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選者のプロフィール
 李順然、中国国際放送局(北京放送)元副編集長。著書に『わたしの北京風物詩』『中国 人、文字、暮らし』『日本・第三の開国』(いずれも東京・東方書店)などがある。
前書き
 漢詩は、ときにはわたしを励まし、ときにはわたしを慰め、ときにはわたしの心を洗い清めてくれる。訓読の訳文に加えて、素人のまったくの「遊び」だが、和漢折衷の自己流の戯れ訳を添えてみた。日本の歌人の名訳を添えた詩もある。読んでいただければ嬉しい。
選者のひとこと
 わたしは在日華僑二世、泰然、恭然、恵然という三人の兄がいた。長兄と三兄は天現寺の慶應の幼稚舎に、次兄とわたしは九段の曉星小學に通っていた。そんな関係だろうか、わたしは次兄にとりわけ親しみを感じている。小学のころ、次兄は「ポプラの木冬空高く伸びにけり」という俳句を作って担任の駒見先生に誉められた。

 王士禛の「雪後家兄西樵を懐う」を読みながら、三人の兄、とりわけ次兄の笑顔が浮かんだ。王士禛にも二人の兄がいた。王士祿、王士裕で、西樵は王士祿の号、三人とも詩に秀れ、「三王」とよばれた。

 俳句に深雪晴れという季語があるが、世俗の雜音をすべて消し去って出現する白一色に輝く無垢の天地、人影もなく、人声もなく、何もない静かな庭の雪と一人向いあう筆者、愛する兄を懐う最高の舞台だろう。

紹介した『私の漢詩歳時記』

・わたしの漢詩歳時記ー二○一二年三月中旬
・わたしの漢詩歳時記ー二○一二年三月上旬
・わたしの漢詩歳時記ー二○一二年二月下旬
・わたしの漢詩歳時記ー二○一二年二月中旬
・わたしの漢詩歳時記ー二○一二年二月上旬
・わたしの漢詩歳時記ー二○一二年一月下旬
・わたしの漢詩歳時記ー二○一二年一月中旬
・わたしの漢詩歳時記ー二〇一二年一月上旬
・わたしの漢詩歳時記ー十二月下旬
・わたしの漢詩歳時記ー十二月中旬
・わたしの漢詩歳時記ー十二月上旬
・わたしの漢詩歳時記ー十一月下旬
・わたしの漢詩歳時記ー十一月中旬
・わたしの漢詩歳時記ー十一月上旬
・わたしの漢詩歳時記ー十月下旬
・わたしの漢詩歳時記ー十月中旬
・わたしの漢詩歳時記ー十月上旬
・わたしの漢詩歳時記ー九月下旬
・わたしの漢詩歳時記ー九月中旬
・わたしの漢詩歳時記ー九月上旬
・わたしの漢詩歳時記ー八月下旬
・わたしの漢詩歳時記ー八月中旬
・わたしの漢詩歳時記ー八月上旬
・わたしの漢詩歳時記ー七月下旬
・わたしの漢詩歳時記ー七月中旬
・わたしの漢詩歳時記ー七月上旬
・わたしの漢詩歳時記ー六月下旬
・わたしの漢詩歳時記ー六月中旬
・わたしの漢詩歳時記ー六月上旬
・わたしの漢詩歳時記ー五月下旬
・わたしの漢詩歳時記ー五月中旬
・わたしの漢詩歳時記ー五月上旬

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