この詩の誕生の地である邯鄲は、中国の河北省南部の都市。古都で戦国時代(紀元前403~紀元前221年)には趙が都を置���、屈指の大都会だったが、その繁栄は秦をへて漢代まてで、唐代には磁州の一属県になっていた。 どうして白居易が都からも、故郷からも遠く離れた小さな県に、しかも一家団楽に日である冬至に身を置いていたのだろうか。こうした背景が望郷の念、家族への想いを切切と詠う詩を生んだのだろう。白居易二十歳後半、また進士に合格していないころの作品である。 ちなみに、「邯鄲の夢」という日本のことわざ辞典にもでている成語の故事は、この邯鄲で生まれたものだ。白居易も邯鄲で「邯鄲の夢」をみたのだろうか。
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