それまではごく普通の庶民的な胡同だった。夏には夕涼みをする老人が椅子に腰掛け、おしゃべり。子供達はめんこ遊びに夢中・・・。それが今では、庶民的な美容院、果物、野菜市場に並び、若者でごった返すカフェ、バー、服屋が雨後の竹の子のように増えている。団扇を片手に夕涼みする老人の隣りでは、金髪にピアスの青年がビールを飲んでいる。
そんな古いものと新しいものが一緒になった胡同が、北京の中心部、中央戯劇学院のすぐ傍にある。
2005年4月にオープンした「門簾児」もその胡同で話題のお店の一つだ。週一回は新しい服が入荷するということから、常連客がしょっちゅうお店を出入りする。
8畳ほどの店内には、所狭しと女性が喜ぶ服、靴、カバン、アクセサリーが溢れている。ほとんどが一点ものということから、気に入ったらすぐに買わないと、数日後にはすでに売り切れ・・・ということがよくある。
女性数名でオープンさせた「門簾児」は、彼女達のセンスの良さがうかがえる。彼女達が着たい服、身につけたい物だけを売っている。着心地のいい素材、飽きることないデザイン、納得がいく価格。そんなお店のコンセプトに惹かれ、お客が後を絶たない。
いづれは、お店オリジナルの服やメンズを扱うことも考えているそう。何度も覗きたくなる「門簾児」、これからが楽しみなお店の一つと言えるだろう。
「門簾児」
北京市東城区交道口南Lougu Alley47号 (電話)010-8402-5876
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