北京の三里屯の夜は、眠らない。両脇にバーが密集したバーストリートでは客引きの声が飛び交い、夏になると路上でお酒を楽しむ人々でごった返す。週末ともなると、より一層賑やかで、その賑やかさは朝まで続く。
そんなバーストリートを少し横に入ると、バーストリートの賑やかさが嘘のような静けさ。リーズナブルで美味しい、内装も素敵で落ち着く・・・と地元の中国人を初め、北京で暮らす外国人からの支持も熱い雲南料理屋「中8楼」もそこにある。
雲南料理は、北京料理ほど油っこくなくさっぱりしている。また、日本の食文化のルーツとも言われている。
「中8楼」の人気メニューの一つが、雲南料理の定番「過橋米線」というスープ入りビーフン。昔、中国には「科挙」というとても難しい国家試験があった。その国家試験勉強中の旦那に、向こう岸に住む妻は是非温かいビーフンを食べて欲しいと考えたのが、この「過橋米線」。スープの中にビーフンを入れて運ぶと、ビーフンはすぐにのびてしまう。そのため、土鍋に入れた熱々のスープと具、ビーフンを別々に用意した。「橋を渡って(中国語で「過」は「渡る」の意味)ビーフンを届けた」ことからこの名前が付いたのである。
また、雲南料理の特徴は、野菜やキノコ、薬膳食材がふんだんに使われ、甘み、酸み、辛みの調和がとれているところ。また、雲南省でよく飲まれるお酒「米酒」もお薦め。ここ「中8楼」では竹の入れ物に入れて出てくる。こうばしい香りの米酒は、さっぱりとしていて飲みやすい。
暑い夏はテラス席で涼みながら、リーズナブルで美味しい雲南料理を是非!
「中8楼」
北京市朝陽区東三里屯 (電話)010‐6413‐0629
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