林茉以子
陝西省といえば、西安の兵馬俑や宝鶏の青銅器は有名ですね。その歴史の深さから、陝西省に「一度は行ってみたい!」と憧れる日本人の方は多いのではないでしょうか。私もその一人です……
牟牮 陝西省に行くのは初めてです。ですが、前から歴史的に有名な陝西省を一度見に行きたいと思っていたので、願いがようやく叶いとてもうれしいです。西安、宝鶏、漢中などいろいろなところに取材に行くので、この機会に陝西省の面白いところをたっぷり味わってくるつもりです……
「シルクロード:長安―天山回廊の道路網」は2014年に世界遺産となりましたが、陝西省にはこれに含まれる7箇所の遺産があり、唐長安城大明宮遺跡はその一つです。シルクロードが繁栄した時代に栄えた長安の都を代表する遺跡です。 この遺跡は、1957年以後発掘調査が進められており、現在の遺跡は2010年に遺跡公園として開放されたものです。唐の時代以降の宮殿建築として模範的なもので、重要な遺跡保護プロジェクトとして国務院から「重点文化財保護部門」として認定され、シルクロードの世界文化遺産における大きな構成要素となっています…
宝鶏市鳳翔県は、「中国民間文化芸術の発祥地」として知られ、泥人形や皮影(影絵)をはじめとして、木版年画、切り紙など民間工芸美術品100種類あまりがここで作られています。鳳翔泥人形博物館の姚館長によると、総人口52万人のうち2000人あまりが泥人形作りに従事しているといいます…
西安市の西120km程の宝鶏市の扶風県にあり、東漢の時代に建てられたお寺。境内には塔があり、法門寺は、1987年塔の修復時に、塔の下の地下宮殿からお釈迦様の指の部分の遺骨(仏舎利)が発見されたことで有名です。地下宮殿から発見された仏舎利は全部で4つあり、そのうち1つだけが本物で、あとの3つは本物から複製したものとされていますが…
陝西省といえば、「東に兵馬俑、西に青銅器」。西安の兵馬俑とともに有名なのが、宝鶏の青銅器です。宝鶏市は周奏文化の中心地として、漢代より多くの青銅器が発掘され、青銅器の故郷と呼ばれています。宝鶏市石鼓山にある青銅器博物院は、中国で最大の青銅器を専門とする博物館で、1988年に周代の青銅器を中心として約1万5000点の展示物を収蔵する宝鶏市博物館として開館し、その10年後の1998年に中国初めての青銅器を専門とする博物館として正式に開館しました……