「方さんの手ほどきの演目は何でしたか?」
「それは『赤桑鎮』でした」
「かなり難しい『包公劇』でしたよね、理解できましたか?」
「全然理解できませんでした」と、方旭は白い歯を見せました。「セリフなどが理解できませんでしたが、物語のあらすじが大体わかっていました」
「その少年京劇コンテストで演じたのも『赤桑鎮』でしたか?」
「いいえ、『鍘美案』でした」
「本当に『包公劇』が好きですよね」(『赤桑鎮』と『鍘美案』も包公を主人公とした演目です)
「そうです、包公は僕が最も好きな人物です。包公の剛直、厳格に法律を守る所は、いつでも人々が見習うべきだと思います」
「その後、ほかの俳優たちと同じく、劇曲学校に入りましたか?」
「はい、そうです。11歳のとき、両親に連れられて中国劇曲学院の付属中学校の入学試験を受けました。そして思う通りに、中国劇曲学院の付属中学校に入って、正式に京劇の勉強が始まりました。そこを卒業した後、当たり前のように中国劇曲学院に入り、続けて勉強しましたが、反抗期もありました」
「それはいつですか?」
「中学にいたときです。クラスメートと一緒にあちこちで遊んで、勉強のことがすっかり忘れたときもありました。それこそ、大学に入って、もっと自身の文化の素養を高めるよう求めていました。京劇の俳優にとって、文化の素養がなければ、演目や人物への理解が難しくなると思います」
「それは確かですね。で、ほかの俳優から聞きましたが、方さんが描いた隈取はとても美しくて、人物の性格がきちんと表れられます。何かコツががありますか?」
「それは僕に過分のお言葉です。実は、何事も慣れればこつが分かると思います。まず、ちゃんと演じる人物と演目を理解しなければならなくて、そして自分の顔の特徴をきちんと分かれば、何回も繰り返して試したらきっと上手くなると思います」
「初めて自分で隈取をしたのはいつですか?」
「16歳のときです。それは主人公ではなく、端役でした。かなりの時間をかかって、やっと完成したら、鏡を見て自分もびっくりしました」
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