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李陽鳴:命より大切なものだ。

2009-01-27 10:07:07     cri    

 李陽鳴は1976年に梨園の名門・李家の生まれで、有名な武生、老生の役者・李万春の孫です。その役柄は祖父と同じの武生、老生です。曽祖父の李永利は清朝の末年の売れっ子であった「浄」の役者だったため、李陽鳴は四代目の継承者に当たります。祖父の李万春は立ち回りが堪能だけでなく、歌のほうも優れており、舞台姿が凛々しくて声が通り、大人気を博した役者でした。李万春は歌や演技を主とした演目を余派老生の創始者・余叔岩に学んでおり、立ち回りを主とした演目を楊派武生の創始者・楊小楼に学びました。また、三国の名将・関羽をもとにした演目が「活関公」(本物の関羽のよう)と呼ばれた李洪春に教わったほか、「猿劇」(孫悟空に関した演目)を演じるのもかなり得意です。簡単に言えば、李家の特徴は文武両道に優れているのです。

  

 これまで李陽鳴の演じた演目をたくさん観ており、いつも勇ましい武将や民間の英雄を演じいるので、とても真面目で気ままにしゃべったり笑ったりしないというイメージがありました。したがって、彼と顔を合わせる前、緊張してどうしようもありませんでした。昼の北京はいつも交通渋滞なので、約束の時間に5分ほど遅刻して、ますます緊張にしてしまいました。約束の場所に着いて、今日の主人公を探しているところに、李陽鳴は目の前に現れました。

 

 「楊さんでしょう」と、彼は白い歯を見せました。

 彼の笑顔を見て、なんとなく落ち着けるようになりました。

 「あの、お体の具合はいかがですか?」(李陽鳴は去年の年末、足に癌が見つかりました。これはまた『梨園の物語』で詳しく話します)

 「ご心配させてごめんなさい、昨日は再検査して大丈夫でした。」

 「無理しないように。では、さっそくですが、始めましょう。」と、正式に今日のインタビューが始まりました。

 「李さんにとっては、京劇とはなんですか?」(私の典型的な前置きです)

 「僕の命です」と、彼は思わず答えました。

 「命?」

 「そう、命より大切なものとも言えます。」

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