漢詩は、ときにはわたしを励まし、ときにはわたしを慰め、ときにはわたしの心を洗い清めてくれる。訓読の訳文に加えて、素人のまったくの「遊び」だが、和漢折衷の自己流の戯れ訳を添えてみた。日本の歌人の名訳を添えた詩もある。読んでいただければ嬉しい。
夏の夜のむし暑さを「炎蒸」と読んだ釈宋泐のこの詩はまさに珍品だといえよう。前述の日本語訳の訳者土岐善磨氏は、この詩の結句を「坊さんらしい」と評している……