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選者のプロフィール
 李順然、中国国際放送局(北京放送)元副編集長。著書に『わたしの北京風物詩』『中国 人、文字、暮らし』『日本・第三の開国』(いずれも東京・東方書店)などがある。
前書き

 漢詩は、ときにはわたしを励まし、ときにはわたしを慰め、ときにはわたしの心を洗い清めてくれる。訓読の訳文に加えて、素人のまったくの「遊び」だが、和漢折衷の自己流の戯れ訳を添えてみた。日本の歌人の名訳を添えた詩もある。読んでいただければ嬉しい。

選者のひとこと

 第三句の荘周は荘子のこと、荘子の名は周(紀元前三百年ごろの人)。荘子が夢で蝶になって春の花園を楽しんだという故事は『荘子』斎物論編にでてくる。「蝴蝶の夢」ということばの出典だ。

 作者徐寅、つまり(青虫)も荘子に学んで蝶になって春の庭で遊びたいというわけだ。中国人のユーモア感覚が感じられて面白い。

 ちなみに、日本で知られる荘子の名言には、「蟷(とう)螂(ろう)の斧(おの)」、「明(めい)鏡(きょう)止(し)水(すい)」、「朝(ちょう)三(さん)暮(ぼ)四(し)」、「名料理人、庖(ほう)丁(てい)」、「莫(ばく)逆(ぎゃく)の友(とも)」などもある。

紹介した『私の漢詩歳時記』
• 私の漢詩歳時記ー七月中旬
• 私の漢詩歳時記ー七月上旬
• 私の漢詩歳時記ー六月中旬
• 私の漢詩歳時記ー五月下旬
• 私の漢詩歳時記ー五月中旬
• 私の漢詩歳時記ー五月上旬
• 私の漢詩歳時記ー四月下旬
• 私の漢詩歳時記ー四月中旬
• 私の漢詩歳時記ー四月上旬
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