漢詩は、ときにはわたしを励まし、ときにはわたしを慰め、ときにはわたしの心を洗い清めてくれる。訓読の訳文に加えて、素人のまったくの「遊び」だが、和漢折衷の自己流の戯れ訳を添えてみた。日本の歌人の名訳を添えた詩もある。読んでいただければ嬉しい。
花の移りゆきと人の世の移りゆきを重ねて詠った詩には、唐の劉廷芝の「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」もあるが、劉廷芝の詩には人の世への悲哀が強く感じられるのに対して、李夢陽の「新荘漫興」は明るく、人の世の移りゆきへの達観さえ感じられる。