しばらくして鍛冶屋が水面に顔を出し、大きく息をすると水の中にもぐり、化け物も大きな体や尻尾を水面に出しては、また水の中にという具合に、鍛冶屋はなんと二日二晩、化け物と戦い続けた。そして三日目に池の水は静かになった。そこで村人は岸辺の木に巻いてある縄をゆっくりと引き始め、鍛冶屋を救おうとしたが、縄は切れていた。ということは鍛冶屋は死んだのだろうか。しかし、亡骸も浮かんでこない。ただ、ずたずたに切り裂かれた化け物だけが浮かんできて、それもしばらくして沈んでいった。
翌日、池の水は底が見えるまできれいになったが、鍛冶屋はやはり上がってこなかった。これに村人たちは涙を流し、岸辺に跪いて鍛冶屋に感謝していたとき、池には真っ白な蓮の花が浮かび出したので、子供の母の敵を討ち、村人たちのために化け物を退治した鍛冶屋を偲んで、みんなはこの池を蓮の花の池、つまり蓮花池と呼んだワイ。
ところで、南の福建省の一部地方では、客が来たときに「猫の子粥」を出します。このお粥ははやく出来るし、とてもおいしいということ。つまりお客さんが来ると、主は鍋の中に薄い味の肉汁と事前に炊いておいたご飯を入れてから、魚と肉の切れ身、豚の肝臓、むきエビ、牡蠣、しいたけなどを加え、ゴトゴト煮て食べられるようになったら、胡椒、中国パセリ、にんにくの絞り汁などを入れ5分煮れば出来上がり。でも、どうしてこれを「猫の子粥」というんでしょうね。
次のお話は中国は福建省南部に伝わる「猫の子粥」です、
「猫の子粥」
清の時代、福建にある詔安の町のある役人の屋敷では、祖母が健在で、このおばあちゃんはこの家のむかしからの決まりにうるさく、息子や嫁だけでなく、孫やその嫁にもかなり厳しかった。そして誰も逆らおうとはしないのが慣わしだとか。
で、一番上の孫は嫁をもらったが、嫁はこの屋敷に来て三日後には台所に入り、三度の飯を作るのだが、自分は食べ残したものを一人台所で寂しく食べることになっていた。
で、これに上の孫である夫は嫁が毎日残り物を食べているのがかわいそうだと思い、なんとかしようと考えたあと、祖母は猫が好きなことを思い出し、ある日、小遣いはたいて上等のおとなしい猫を買って祖母のところに行った。
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