(林同勇さん)
林同勇さんは現在29歳。
故郷は福建省だそうですが、生まれも育ちも日本。
華僑3世として生まれ、国籍も中国のまま日本で二十数年の時を過ごしてきましたが、自らのアイデンティティーについて深く考えることは無かったといいます。
そんな林さんが中国を訪れたきっかけは、語学留学。
日本で大学を卒業し、就職もしていた林さんはそれまで長期的に中国で過ごしたことは無かったそうです。「中国で何かチャンスをつかみたい!」と当時はまだ漠然とした想いだったものの、日銭を稼ぐためにひとまず就職し、その機会を探っていました。
そんな中林さんは、「国際的な文化交流の場を作りたい」という気持ちを抱くようになります。
そうして始まった林さんの夢の第一歩、カフェ・バー「2nd place」の立ち上げ。
共同出資者の友人のほかにも、東京芸大の有志が「企画展やセミナー、各コミュニティのイベントを開ける様に設計にしたい」という林さんの希望を図面に起こし、スカイプなどの通信ツールを活用して、日本と中国の間で内装のサポートを行ったのだそうです。
しかしながら、ここは中国。
日本とは勝手の違うことも多々存在します。
地方出身者が多く、訛りの強い大工や職人との意思疎通に手間取ったことも。
そうして予定していたオープン日を過ぎても内装が終わらず、焦りを感じていた林さんが出会ったのは、武蔵野美術大学を卒業後北京で留学生活を送っていた石村さん。
彼との出会いでその後の作業は滞りなく進められ、今年6月、とうとう念願のカフェ・バーをオープンしました。
今回行われた司馬蕗楠さんの個展は、司馬さんにとっても初めての個展でしたが、林さんにとっても初めて自らのカフェ・バーで開催した個展でした。
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