芸術の秋!と言えば、やっぱり音楽。「コレ若」シリーズ第八弾は、中国のミュージックシーンで活躍するオシャレバンド、「珈琲因(カフェイン)」をクローズアップします♪ポップでハイセンスな彼らの魅力を存分にお届けします!
第一回 中日混合バンド「 珈琲因(カフェイン)」
(左から:ギター・劉博非、ドラム・MASSANG、ボーカル・SAYU、ベース・MASATO)
「珈琲因(カフェイン)」は、中国人と日本人のメンバーから成る中日混合バンド。
中国人メンバーはギターの劉博非。
日本人メンバーは、ボーカルのSAYU、ベースのMASATO、ドラムのMASSANG。
日本人が中心となった中日混合バンドとしては、中国唯一で初の前衛的なバンドだ。
2004年9月、それまで留学生として中国で学んでいたSAYUとMASATOが留学を終えると同時に、二人を中心として中国でプロデビューを目指すバンドとして、カフェインが結成されたそうだ。
カフェインのサウンドは、ポップパンク、ロック、スカを主流とした元気でノリの良いリズムとキャッチーなメロディーで、中日の若者を魅了する。
そしてメンバーが織り成すサウンドに載せるのはもちろん、その大部分が中国語の歌詞だ。
結成後は北京でアングラなライブ活動を続けていたカフェインだが、2006年10月に参加したコンテストで審査員の中国パイロット・レコード社長曾宇氏に見出され、同年末に正式契約を交わした。
当時の中国はアニメとゲーム産業が飛躍的な成長を見せ、多くの中国の若者が海外アニメに注目し始めた時期だった。
そうした背景において、ボーカルSAYUの歌声が「アニメ・ロック的」との呼び声が上がり、2007年8月、北京テレビ主催の大型アニメフェスティバルでテーマソング「卡酷 全卡通」の制作をカフェインが担当した。
ここよりカフェインは「チャイニーズ・アニメ・ロックバンド」として名を上げることとなる。
ファーストアルバム「珈琲因楽園」に収録されている代表曲「加油小毛虫(がんばれ毛虫君)」はNHK番組 「あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑 北京特番」のテーマソングに起用され、中国では人気バラエティー番組「快楽大本営」にゲスト出演するなど、その知名度は徐々に浸透し、近年では中国最大規模の野外ロックフェスティバル「MIDI音楽祭」のメインステージを踏んでいる。
その後リリースしたミニアルバム「財神到 太熱悩」では、「MUSIC RADIO中国TOPランキング」でベスト推薦アルバム賞を受賞した。
カフェインの快進撃はこれだけにとどまらない。
数々のイベントにゲスト出演し、中日友好イベントでは両国の若者らの架け橋となるべく熱いサウンドを披露したほか、中国が誇る大イベント「上海万博」のステージにも出演を果たしているのだ。
中国人と日本人のメンバーが共に手を取り、日本人ボーカリストが中国語の歌を歌い、中国という大きな舞台を駆け抜けるカフェイン。
彼らは一体、自分たちの活動をどう捉えているのだろうか?
「国籍、言葉の違いがあっても私達は皆同じように喜び、笑い、悲しみ、傷付き、悩み、また同じように夢を抱きます。同じように何かを愛して、同じように青春を感じ、同じように困難に遭遇したり、そんな日常の普通の事や感情を音楽を通して伝えることで私達の音楽を聴いてくれる人が同じような感情を抱いて、人は皆同じという事に気付いてくれたらそれが平和への第一歩だと思ってます。
僕たちは皆同じ丸い地球の上で生きているんです!」
そう、カフェインにとって世界は一つ。
中国だとか日本だとかを意識するよりもただ、手をしっかりと握り合って進むべき道を進む、それだけなのだ。
現在彼らは3rdアルバム「御風龍」のレコーディングを終え、ニューアルバムを引っさげての中国全国ツアーを控えている。
資料提供:パイロットレコード
(取材/文:中原美鈴)
カフェインのこれまでの数々の活動は、次ページ以降をご参照ください♪
「これからの中日交流を支える若者たち」第八弾、次週の第二回は、個性あふれるメンバー一人一人にスポットを当ててご紹介しますので、どうぞお楽しみに!
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