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<コレ若>第三回 俳優・澤田拳也さんが語る「海外で役者をやるということ」

2011-06-14 11:55:31     cri    

 では、中国で役者を目指す若者たちに何かメッセージは無いだろうか、と聞くと、澤田さんは「基本的に本人が決めることだけど」と前置きをした上で、こう話した。

 「いろんな制約はあるだろうけど、逆に日本人としての機会はあると思う。続けていけば、日本よりは一躍のチャンスがあるかもしれない。絶対的に日本人の数は日本に比べて少ないわけだから。ただ、外国映画が欲しがってるのは、『日本人だから』。変に中国ナイズされてたり、ウェスタンナイズされてる人間じゃないから。『This is 日本人』、つまりわかりやすい日本人ってことだよ。そこにおいて、彼らからすれば例えば俺とかだったりするんだろう。

 ということは、やっぱり日本人としての何かを持っていないと。『日本人としての何かって何?』っていうのは、それぞれが考えることだよ。じゃなかったら別に誰使ったって良いわけだから。どうせたくさん台詞しゃべったって、アフレコされるわけだし。それなら中国人使ったって一緒だろってなるでしょ。

 でもやっぱり考え方だったり礼儀だったり、動きだったり、どっかに『日本人っぽさ』があって、それが求められてるわけで、日本人っていうアイデンティティをしっかり持って認識していけば良いんじゃないかなぁ、と。

 若しくは、完全に同化して中国人の俳優としてね。そのパターンもあるだろうし。自分を客観的に見て、どっちなんだろうって考えれば。いずれにしろ客観性は大切だよ。自分がどう見えているか。あとは『この人を使いたい』って思わせる何か。それでやっぱり、自分の存在を相手に知らせるっていう。それには自分に自信が無くちゃならない。

 俺だってハリウッド行ったときは、まあ格闘技で俺より強いヤツは居るだろうけど、『俺より動けるヤツはいねぇ』って。実際そんなことは無いんだけど、自信はあったから。プロデューサーが会ってみて『お前よりすごいやつが居る』って言うんだったらあきらめただろうけど、会いもしないであきらめらんないだろって思ってたよ。

 もちろん若い頃の話だけど、『とにかく(俺を)見てみろ』っていうね。迷惑だったろうけどね(笑)あとはもう、自分でどれだけ強い気持ちを持っていられるかとか、人に言われたことばっかりじゃなくてどれだけ自分で動けるかとか。人のせいにしないで、自分と向き合って、自問自答して、自分で答えを出して、とにかく後悔しないように」。(取材、文:中原美鈴)

 「これからの中日交流を支える若者たち」、スペシャル企画のラストとなる次週は、5月31日に記者発表が行われ、澤田さん自身は6月中旬に撮了したばかりの爾冬陞(イー・トンシン)監督最新作、映画「大魔術師」について、澤田さんのお話を交えてお伝えします。

どうぞお楽しみに♪


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