「中国大陸だったり香港でやるって言ったら圧倒的に悪役が多いけど、でもそこにもやっぱり俺のポリシーがある。卑劣なヤツは基本的にやらないようにしてる。悪いヤツだけどそこには自分の信念があって、ホンキでそれを信じてるような役なら考える。もしそれが軍人だとしたら、当時本当に軍人だった人間が見ても恥ずかしくないような」。
だからかつて、姜文監督映画への出演を一度は断ったのだ。中国を目指す役者であれば、のどから手が出るほど欲しいだろうそのオファー。「どんな役柄でも引き受ける」スタンスの役者も居るだろうが、澤田さんはそうではない。どちらが良いのかという事ではなく、それが「サワダ・スタイル」それだけのことだ。
しかし、それだけのことを貫くこと、それがどんなに覚悟の要ることなのか、それは自分のスタイルを貫いて生きようと一度でも決心したことのある者であれば、少なからず誰もが感じることだろう。
「政治的なことはわからないけど、とりあえず(中国映画の)この勢いは最低でも10年は行くでしょ。中国は国策として映画に力を入れてるから、それはもう日本とはぜんぜん違うよ。日本の映画っていうのは、テレビドラマの延長線でしかなくなってるから。それから比べるとやりがいはあるよ、もちろん。手ごたえもあるし。じゃなかったら日本でやってるよ」。
近年、中国の映画界との関係がますます深まっている澤田さん。彼は中国映画の魅力を、そう語った。
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