で、これを聞いた県令は、孟金貴が三年近く前に盗人として人の家に入っただけで何もとらず逃げたこと。そのあとすぐに捕まり、刑に服していたこと。それに今度逃げてきたが、自首してきたことなどを考え、元の三年の刑期が終わるまで牢獄にいるよう言い渡した。が、このとき、孟大が、孟金貴の母親はすでに七十を過ぎ、体も悪く面倒を見るものがいないのでいつ逝ってしまうかわからないといった。また、孟金貴は自首したからは、自分は百十六世帯ある孟一族を代表できるので、孟金貴を許してくれと頼んだ。そしてこれからは自分の一族の者は罪を犯さないようにすると申し立てた。
これに心を打たれたのか、県令はその場で孟金貴を許し、家に帰って親孝行しろと言いつけた。
孟金貴はこれを聞いて涙を浮かべ、これからは心を変えてまじめに生きると誓った。
こうして孟金貴は家に戻り、親孝行者となり、また恩人である孟大のいうことなら何でも聞き、のちには嫁をもらって子供を設け、一家は幸せに暮らしたという。もちろん、このことがあってから孟大の威信はより高くなり、その後も徳行を重ねたので、かなり長生きしたわいな。
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