会員登録

専門家「気候変動対応で中国は大きな進展」
ニュース
 COP16、新たな進展見られず
 中国、『京都議定書』を堅持するよう呼びかける
 中国、『京都議定書』の延長を再び申し入れる
 中国、『京都議定書』の継続発効に反対する日本を非難
 中国、「『京都議定書』は国際社会の要求に合致」
 中国、排出ピーク値の早期設定で国際支援を求む
 EU、『京都議定書』新約束期間の受け入れを呼びかけ
 カンクン会議議長、「京都議定書」が難題
 EU、30%削減目標を承諾せず
More>>
気候変動会議の紹介
 国連気候変動会議が11月29日から、メキシコのカンクンで開催されています。190の国や地域からの高官や専門家、非政府機構の代表らが気候変動をめぐって討議を行っています。
 カンクン会議は「国連気候変動枠組条約」第16回締約国会議及び「京都議定書」第6回締約国会議で、11月29日から12月10日まで開催されているものです。
地球温暖化「七つの大罪」
 1.水資源の供給がさらに不公平になります  2.自然災害の脅威が増します  3.海面の上昇により、島国に大きな被害が出ることが懸念されます  4.夏は熱波が頻繁に発生します  5.食物連鎖が乱れます  6.伝染病が蔓延します  7.経済発展に暗い影を落とします
期待と食い違い・気候変動会議6問
問題一:コペンハーゲン首脳会議で法的拘束力のある合意に達することはできなませんでしたが、カンクン会議で合意に達することができるでしょうか。

答え:各国はカンクン会議に大きく期待を寄せていません。国連のパン・キムン事務総長、UNFCCCのクリスティーナ執行事務長、EU気候行動委員会のコニー委員などの指導者は、カンクン会議で法的拘束力のある合意に達することはできないだろうという見方をしました。たとえそうであっても、人々は先進国が他国に資金援助、技術譲渡などの分野での交渉がうまくいくことを希望しています。



問題三:参加国の態度は?

答え:メキシコの首席交渉代表は今回の国連気候変動会議で「新たな進展があることを望んでいるが、『京都議定書』のような協定を取り決めるのは時期尚早だ」と述べしました。EU・欧州連合の行動委員は「交渉の進展は楽観視できない」としました。中国の交渉代表者解振華氏は「先進国は地球環境への取り組みをより多く、より良くすべきだ」と強調しました。一方、アメリカの気候特使は「各国はそれぞれ目標を決めるべきだ」と述べました。



問題五:カンクン会議の開催自体も相当な炭素排出をもたらすのではありませんか?

答え:確かにそうです。世界各地から1万5千人近く人が参加する会議なので、主催側はできるだけ炭素の排出を削減するとしています。太陽光や風力発電による電気の使用や、ホテルでの節水、ハイブリットカーの使用などの対策が講じられています。また、参加者達には自分の炭素排出量を計算できるはかりが提供されているそうです。メキシコ政府はこれからカンクンで1万本余りの木を植える計画を打ち出しています。

問題二:国連の気候変動会議において、各方面に存在している主な意見の食い違いは何でしょうか。

答え:排出削減の責任分担、資金、技術譲渡などの面で、各国の意見が一致していません。また、発展途上国は世界の気候変動問題先進国により気候問題が引き起こされたため、先進国が全ての責任を負うべきだと主張しています。しかし、アメリカなどの先進国は発展途中国がその責任を負うことを求めています。発達国は発展途上国の気候変動問題への対策を支援することを約束しましたが、どのように資金を調達するか、どのような機構により割り当てられるか、という問題について交渉継続しようとしています。発展途上国に技術を譲渡することは交渉の中心となっていますが、先進国は技術譲渡に積極的ではないようです。

問題四:カンクン会議(COP16)は望ましいものか?

答え:多くの参加国は「ただ一つの世界的な排出量削減の協定によって、すべての問題を解決することはできない。しかし、一部の問題で一歩前進して、次の段階の交渉のために良好な礎を作ることができる。」と一致しました。また、国際エネルギー機関(IEA)の中田伸男事務局長は、「現在、各国は全面的かつ適切な排出量削減目標を立てなければならない。ただ、二酸化炭素の排出量削減目標について論争するのは無意味だ。例えば、石油産出国は補助金を減らすこと、先進国は再生可能資源を使用することなど、各国はそれぞれの方法とることで貢献できる」と述べました。

問題六:カンクン会議で気候変動にめぐる諸問題を徹底的に解決できますか?

答え:次回の会議は2011年に南アフリカで開催されます。UNFCCCの前事務局長はこの会議で気候変動問題に関する最終的な決議が出されると期待しているのに対して、現在のUNFCCCの事務局長は各国に適用され、拘束力のある決議が出されるのは自分の生きているうちには合意に達さないのではないかと悲観的です。もし、次の大会でも気候変動の対応に関する進展がなかったら、会議の存在意義も問われるに違いありません。

20年間にわたる紆余曲折

• バリ島 「涙で救う」大会
 「京都議定書」の第1約束期(2008年~2012年)の期限になるまでに、各国は2009年に排出削減の枠組み作りを行うため、2007年12月にインドネシアのバリ島で開かれた国連気候変動枠組条約締結国会議に希望が寄せられました……

• コペンハーゲン 5つの重要な問題が未解決
 2009年11月30日に中国代表団がコペンハーゲンに到着してからの21日間にわたる交渉は苦戦を強いられ、どの交渉も容易に進みませんでした。会議期間中、交渉作業班が筋道を踏んで新議定書の文案作成を行っていた際……

• 京都 シーソー・バトル
 1995年以来、気候変動についてのの交渉が『京都議定書』をめぐり繰り広げられました。この過程では発展途上国と先進国の激しい戦いがありました。
 激烈な討論を経た結果……

• リオデジャネイロ「種まきの任務」
 1992年6月、環境と開発に関する国際連合会議(UNCED)がブラジルのリオデジャネイロで開催されました。この会議は空前のスケールで開かれ、170以上の国からの代表と100以上の国家元首或いは政府の首脳が参加しました……
消えている風景

キリマンジャロ山の雪

太平洋の真珠――モルジブ

ペルーの氷河

アマゾン熱帯雨林