戦後75周年特別企画~歌で平和と愛を伝えたい

2020-09-01 21:23  CRI

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ご案内:王小燕 

 9月3日は中国では、中国人民による抗日戦争ならびに世界人民による反ファシズム戦争の戦勝記念日です。

 今日の番組はこの夏、リスナーの皆さんから寄せていただいた「コロナ禍の戦後75周年、私が今思っていること」の投書を総括させていただきます。最後は、歌で歴史を銘記し、平和と友好の思いを伝える活動に取り組み続けている作詞家・大門高子さんと、現在は東京在住の中国残留孤児・波多野晶子さんのインタビューをお届けします。

投書内容の抜粋

★山梨県甲府市・神宮寺敬さん(100歳)

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神宮寺敬・綾子さん夫妻(2020年2月撮影)

 日本と中国は2度と戦ってはならないのです。私も100歳まで生きて、民間の日中友好と戦争の悲惨さを語り、伝えてゆきたいと願っています。

★元神奈川県副知事・久保孝雄さん(90歳)

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久保孝雄さん

 第2次世界大戦の犠牲者は史上最大の9000万人。生き残った人々は計り知れない血と涙で贖(あがな)われた平和を噛みしめ、戦争の無い世界を心から願い、決意しつつ新しい歴史を歩み始めた。国際連合をはじめ新しい国際秩序がつくられた。

 今や、あの戦争の惨禍を体験し、記憶している人はごく少数になってしまった。それだけに節目の年に戦争の記憶を呼び起こし、あの時人々が願った平和な世界が実現しているかどうかを検証することが、今を生きる私たちの大切な務めになっている。

★高齢者デイケア施設・株式会社結の樹代表・丸山 隼人さん

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2020年7月3日、結の樹天白で行われた七夕祭り(写真提供:結の樹

 戦争が起きる際、やはりほとんどの理由が双方の価値観の違いです。国家思想、宗教観、人種観…私は、日本国民ですが、その前に一個人、ひとりの人間です。何かを考え、行動するときには相手の国がどこだから、宗教が違うからなどの所属グループや肩書にとらわれるのではなく、相手のことを思いやって活動ができる人でありたいと思いました。それが世界平和に続く道であると個人的には考えます。

★作曲家・山本加津彦さん

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2020年8月「広島 愛の川」のオンライン合唱企画に中国の子どもも多く参加

 僕が高校生の頃は、日中関係は良い時期だったので、何も知らず中国人の友人と文通し、学校に行き歴史を学び、修学旅行で中国に行き、南京大虐殺記念館にも行きました。色々知っていくうちに日本軍がしたこと、もしかしたら祖父や祖母は中国でひどいことをしたのでは無いかと、恐ろしく辛い気持ちになりました……

 広島出身の漫画家・中沢啓治氏が残した詩「広島 愛の川」には、「怒り」「悲しみ」「優しさ」という言葉で平和への願いが書かれていました。「怒り」「悲しみ」は消えない事実だけれど、もう、次の世代には人の「優しさ」を遺してあげたい、そんな願いを受け取ったので、国を問わず、この詩に曲をつけて次の世代の子供に届けたいなと思いました。

★東京都・三輪徳尋さん

 敗戦から75年経過し、私達の次の世代が責任のある国民として、隣国、中国の人たちと共に暮らすためには、先祖の行為責任を認め、歴史に向かい合ってしっかりと総括し、反省することが必要だと思います。日本の将来に暗澹たる不安をかかえたまま、次の世代にバトンを渡してはならないと思います。

★ラジオネーム“大本営発表には騙されないヨ”さん

 ドイツがナチス時代の侵略と戦争犯罪を国を挙げて反省し、ナチスを許さない歴史認識を隣国と共有している様に、日本も同様の深い反省と、隣国との共通の歴史認識を持つべきだと常々感じています。

日本人の中にも、真の良心や教養のある人々は、旧日本帝国とその軍隊の行った多大な戦争犯罪を決して許さないと思っています。

★北海道石狩市・上田知晴さん

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830年の歴史がある盧溝橋の石畳、英語では「マルコポーロ橋」として親しまれている
写真:新華社

 今から32年前の23歳の時、大学の卒業旅行で北京を旅した時、盧溝橋に行ってきました。これからは橋を見る時は、後悔の念で橋を見るのではなく、中日互いにウィズコロナを乗り越えて、アフターコロナの未来に続く、中日未来の懸け橋として盧溝橋を見ることができるように頑張りたいと思います。

★高知県四万十市・杉村和男さん

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四万十川支流・後川の風景(撮影:杉村和男、撮影日:2020年7月2日、撮影地:大用寺)

 私が幼少の頃には、戦争を実際に見た、聞いた人が、周囲に普通に居ました。叔父は既に亡くなっていますが、若い頃、出征しています。南京虐殺の話も直接聞きました。今年、90歳になる母が、中国残留孤児の話をしてくれたことがありました。「かつて、中国から見て日本は敵国。その敵国の子供を育ててくれて、中国の人は優しいことよね」と、語っていたのを覚えています。

★作詞家・大門高子さん

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大門高子さん

  この夏、コロナ感染の騒動の中で、国を超えて助け合う、命の大切さと同時に、多くの人が戦争の悲惨さと孤児を助けてくれた中国の人たちの大らかさを語りました。終戦生まれの私も、親が満州に連れていっていたら、死んでいるか、残留孤児になっていたかもしれません。引き揚げのことは日中の大事な歴史として、20年近く取材し、温めてきました。「紫金草物語」、「再生の大地」に続いて、中日関係の歴史を取り上げる三部作の最後に取り上げるべきテーマだと思い続けています。

 合唱団員にも残留孤児の人がいて、一緒に歌っています。戦争が終わって75年の歴史の中で、今こそ受け継ぐ命の大切さを思う今日この頃です。

★中国残留孤児(東京在住)・波多野晶子さん

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波多野晶子さん

 残留孤児の一人ひとりが、つらくて悲しい歴史を背負っています。私たちのような孤児を生み出す戦争はもう二度とごめんです。中国の養父母の優しさに心から感謝しています。昨日まで敵国だった子どもを引き取って、自分の子どもと同じように育ててくださいました。

 日本は私の祖国で、中国は私の第二のふるさとです。この二つの国は、もう二度といざこざが起こらないよう切に願っています。悲惨な歴史は忘れることはできません。一方、次世代の子供たちのために、未来に目を向けることも大事だと思います。中国と日本はいつまでも、兄弟のように仲よく付き合っていってほしい。歌によって平和を伝え、愛を伝えたい。この世の中が平和と愛に満ち溢れるよう心から願っています。

 

【リンク】

<コロナ禍の戦後75周年、私が今思っていること>その1  「紫金草物語」作詞者・大門高子さんの思い

<コロナ禍の戦後75周年、私が今思っていること>その2  神宮寺敬さん(100歳)、東京都大田区・三輪徳尋さん

<コロナ禍の戦後75周年、私が今思っていること>その3  名古屋市・丸山 隼人さん、四万十市・杉村和男さん、ラジオネーム“大本営発表には騙されないヨ”さん

<コロナ禍の戦後75周年、私が今思っていること>その4  北海道石狩市・上田知晴さん&東京都・山本加津彦さん

<コロナ禍の戦後75周年、私が今思っていること>その5  我が人生に悔いなし 平和な世界の実現に国際的な連帯が必要

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