新疆ウイグル自治区の州都・ウルムチ市の南に、水西溝(すいせいこう)というこじんまりとした町があります。景色が綺麗で、気候の快適なところです。水西溝(すいせいこう)には、近代的な農園があります。ここはまた、中国北西部最大の花卉栽培基地としても知られ、ここには、一年中、様々な花が咲き誇り、とりわけ、バラの花の芳しさが人を引き付けます。
李萍社長は花卉の栽培、漢方薬剤の育苗、木材の育成を主な業務とする農業ハイテク企業を経営しています。総資産1億2000元、従業員60人の会社です。先ほどご紹介した近代農園は、そのメイン企業になります。農園には国際先進的レベルに達した温室施設と技術があり、主として、バラとキンリョンヘンの栽培をしています。
敷地面積5ヘクタールの温室に、赤、黄色、黒、ピンクと様々なバラの花が客を迎えるように、競って咲き誇り、その姿が実に美しいです。この温室に入ったとたん、色とりどりの花々に目を奪われ、綺麗な香りを嗅ぎ、気分まで晴れてきます。
いつも花を相手に仕事しているからでしょうか。李萍社長はたいへん若々しく見えます。
「これは私たちの栽培したキンリョンヘンで、色が本当に綺麗ですね。これは韓国から輸入した新しい品種です。今年は、2万鉢ほど売れた人気商品です。」
大学卒業後、しばらく職員として勤めていた李萍さんは、1996年、仕事をやめ、自分で対外貿易のビジネスを始めました。その創設した新疆天牧実業有限公司は成功を収め、李萍さんもその中で自信を身につけ、新しいビジネスを立ち上げる意欲に燃えました。その時、ある専門家から、「農業に挑んでください。大きなビジネスチャンスがある」とアドバイスされました。
「農業の何をやればよいのか。私はドイツ、イギリス、フランス、オランダ、イタリアなどヨーロッパの農業先進国に出かけてみることにしました。そしたら、オランダで、40ヘクタールもある広いバラの花園を見ました。あまりにもの美しさに、心が強く打たれました。」
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