ところで、岩約さんの家は5年前、民宿を始めて以来、年々、村で「優良民宿」に選ばれ、竹楼の広間にはガラスの額に入った表彰状が目に入ります。
料理がおいしいことと、客には親身で、優しく接していることが、商売繁盛のコツのようです。この「優良民宿」には賞金はありませんが、シーツや布団カバーなどが副賞としてもらえるようですし、この村の民宿の代表格であるというたいへん名誉が得られます。
岩約さんと奥さんび優しさのにじみでる微笑みが、私の印象に残りました。彼らは民宿を経営するようになってから、収入は以前、農業に専念していた時代より、数倍も増えたと言いますが、では、彼らはお金がたまってから何をする計画でしょうか。
「もっと大きな竹楼を建てたいです。今は家が一箇所しかないので、食堂も寝床も同じところなので不便に思っています。お金があれば、これよりも大きい客室専用の家を作りたいのです。」
「もう二三年経てば、お金がたまりそうなので、その時に増築を始めたいです。貯金の範囲内で、家を建てるのがダイ族の考えなので、無理して銀行から借金してまで大きな家を建てるつもりはありません。」
「チャンスがあれば、首都の北京や他の大都会を旅行して、見聞を広めたいですね。」
未来に向け、二人はまたも明るい笑顔を見せました。
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