ガンランバで民宿を経営している40代そこそこの夫婦、岩約さんと奥様は3年前から「ダイ家楽(民泊)」を始めて以来、毎年、村一番の優良民宿に指定されています。彼らの家には、最大40人まで宿泊ができるようです。一泊の料金は20元と安く、しかも、果物食べ放題というサービスになっています。
岩約さんの村落は全部で40世帯がありまして、その中の15世帯が民宿を経営しているようです。岩約さんの家には、一度行ったお客さんが再び訪れる「リピーター」が多く、また口コミで噂を聞きつけてやって来るお客さんがほとんどだそうです。
岩約さんは成功の秘訣について、微笑んだ笑顔で次にように語りました。
「私は料理を作るのが大好きで、村の冠婚葬祭で会食が必要な時、必ず私が呼ばれて料理を作るのです。『あなたに来てもらえば、安心だ』と皆に信頼されています。料理を作る時、私は先ず、お客さんの出身地を尋ねます。雲南省内の方だと、カラシをたっぷりきかせ、北方からの方だと、辛さ少なめに作ります。」
「私はお客さんを持成すことも大好きです。町でバックパッカーや、家の前で、観光客を見かけると、自然と声をかけたくなります。『どちらへ行きますか』とか、『ダイ族の竹楼に住んでみませんか』などと呼びかけ、自然な形で友達になるのです。」
つまり、まずはお料理が美味しいこと。
次は、もちろん彼の客好き、ホスタビリティです。岩約さんは更に、自分の家に泊まるお客さんはすべて家族の一員として接しているともおっしゃいました。
岩約さんより、泊まり客の記帳したメッセージブックを見させてもらいました。世界各国の言語で感想が書かれています。外国からのお客さんには、日本、韓国、オーストリア、カナダ、ベルギーなどと数多くの外国のお客さんも含まれています。この中、彼と22歳の日本人青年とこんな出会いがあったそうです。
「私たちは用で町へ出かけた時、大きなリュックサックを背負った青年を見かけました。声をかけると日本人だったと教えてくれました。『どこへ行くのか』と尋ねると、『ガンランバへ行き、ダイ族の民家に泊まってみたい』と答えました。『私の家はお客さんの宿泊ができるので、一緒に行かないか』と誘い、彼の荷物を運ぶのを手伝い、一緒に帰りのバスに乗りました。彼は大きなギターを背負い、毎晩、必ずギターを引きながら、日本の歌を2曲歌って聞かせてくれました。夕方には、息子と一緒にバドミントンをやったりして、楽しかったです。一週間近く泊まり、すっかり仲良くなりました。」
岩約さんと奥様は、「民宿経営の楽しみは、全国各地、世界各地の人々と触れ合うことができること」だと語り、将来、チャンスがあれば、自分たちも観光客になり、全国各地と世界各国にも行ってみたいと夢を語りました。
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