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日本人スタッフのつぶやき243―幻の万仏堂

2013-04-15 13:30:17     cri    

 ありました!山を越えたところにようやく塔が見えました。

 嬉しかったですね。ここまで登り始めて1時間半。もう一つ向こうの別の山頂に目的の塔は立っていました。距離的にも方角から見ても、どうも百度の地図と衛星写真で目標にしていた万仏堂とは違う場所みたいです。

 よく見るとビルのような建物や大きな牌楼(門)が見えますし、車の道路もあるようです。実は、この後、塔にたどり着くまでに道を間違えたりして、さらに1時間ほどかかってしまいました。

 塔の下に着くと、牌楼には「定都閣」と書かれた額がかかっていました。横に立っていた石碑を見ると、2011年7月に工事が始まり、2012年5月に竣工したとあります。考えていたのとはまったく別のものでしたが、毎日遠くで眺めていた塔に間違いありません。やった!と思いました。

 塔は展望台になっていて、北京が一望出来ます。正面にまっすぐ続くのは、北京市内を東西に走る長安街です。肉眼では北京市東部国貿にある貿易センタービルやCCTVの新局舎もよく見えました。

 伝説では、明の永楽帝がまだ皇位につく前、ここから東を眺め太陽が昇るのを見て、北京に都を定めたのだと言います。また、龍泉寺(現・潭柘寺)の僧侶・姚広孝が春分の日にここから太陽の昇る方角を見て、北京の位置を決めたという伝説もあります。その真偽はともかく、確かにここからまっすぐ伸びる長安街を見ると、不思議な気持ちになります。

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