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<コレ若>第十弾(2) 夢に向かって手を取り合う若者たち

2011-12-13 18:38:50     cri    


白を基調としたカフェには司馬さんの絵が良く似合う

 北京で絵を描き始めて3年になる司馬さんですが、中国で新たなインスピレーションの源と出会ったそうです。

 「甘粛省へ行った時に、イスラム教の生活圏とチベット仏教の生活圏を見てきました。チベット仏教の生活圏で見た風景はブータンの写真に良く似ていたんです。その経験を通して、国境を越えて文明というものが本当はつながっていることを実感しました。それが西欧や中東の方から文明がシルクロードを通って伝わってきた、そういう歴史への関心とも考えがつながって、今回の展覧会のメインの作品たちを描くきっかけとなりました。このテーマは今回の展覧会で完結するわけではなくて、これからの創作につなげていきたいです。」。

 甘粛省で出会った「中東」や「シルクロード」というキーワードをコンセプトに描いた作品を「広がりと生命力」という今回の展示会の中心テーマとしたのだと言います。

 「今回展覧会を行おうと思ったのは、いままで自分は絵を描くということだけをしていてその先を知らない、ということに不安を感じていたからです。

 絵を描くことを自分の人生の仕事にしたいと考えるなら、絵を描いているだけでは完結できないはずです。でも自分が絵を描くことがどう人に喜んでもらえるのかが全く想像がつきませんでした。

 絵を描くことで人と社会にどうつながっていけるか、展覧会という場所を設けて絵を見に来てくれる方と交流することで、それを考えるために大切なことが分かってくるではないか。展覧会によって、これまでの自分に見えてたものより大きなものが見えるように、人とのつながりもさらに拡がっていけるように、自分の経験と可能性がさらに拡がっていくようにという希望を、作品のテーマに重ねました」。

 司馬さんにとっても初めての個展、会場を提供する林さんにとっても初めての個展となった今回は、設営や費用の拠出などそれぞれ自らの手で行なわなければならないことが多く、行き詰まりそうになったこともあったそうです。

 そんな時に支えてくれたのは、中国で出会った中国人の友人の言葉でした。

 「中国では何か事を為すためにすることは、大体20%くらいしか成果が出ないって言われたんです。それは日本の会社であれば、仕事をして二割しか結果が出ないのはとんでもないことだって思われるかもしれません。だけど中国はいろんなことを最初から、いろんなものがちゃんと整備されていない中で達成しようとしているので。その友達の話はすごく説得力がありました。人生って本当はそういうものなのかもしれない」。

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