会員登録

朝鮮半島問題、「米国が容易に武力に訴えることはない」

2013-04-12 15:07:29     cri    

 現在、朝鮮半島情勢が関心を集めています。これについて国防大学戦略部の呂有生教授が特別評論を発表しました。呂教授は「情勢は悪化しつつあるが、米国は朝鮮に対して、「簡単には武力行使をしない」と見ています。その根拠について以下の3点を挙げています。

 第一に朝鮮半島は独特な地縁政治を備えているという点です。朝鮮半島はアジア東北部にあり、第2次世界大戦が終わってからもずっと「焦点」となっているエリアです。朝鮮半島の情勢が悪化すれば、東北アジア地域だけではなく、アジア全体の安定にも影響を及ぼすと見られています。歴史と現実の原因で、ここには大国の利益が交差しており各方面も安定が揺るがないことを望んでいます。中国は「どちらであってもこの地域で騒乱を起こすことに反対する」明確にと示しました。またロシアは「朝鮮半島に何か起これば、厳しい結果がもたらされる」と指摘しました。米国は長い間朝鮮を敵視する政策を講じていますが、軍事攻撃に踏み込むことには懸念があります。中国とロシアの立場を考慮しなければならないからです。オバマ政府の関心は、アジアの経済力に頼りアメリカの経済を再興させ、唯一のスーパー大国の地位を守ることにあります。対アフガニスタン戦争と、対イラク戦争の消耗は大きく、再び戦争を起こすことは国力の回復に何の利益ももたらさない事は米国政府も感じています。

 第二の理由は、韓国は朝鮮半島での戦争により損失を被ることを望んでいないことです。今回韓国は強硬姿勢でのぞみ、常にアメリカに協調する立場をとりましたが、これは国内外に態度を示すだけに止まっています。朝鮮半島で戦争が勃発すれば、結果を問わず、韓国が重大な経済損失を被ることは、韓国政府もはっきりと理解しています。韓国側も戦後数十年間に積み重ねてきた経済的な成果を無駄にすることは願っておらず、内心ではアメリカが朝鮮に対し武力を行使することは望んでいません。

 第三の理由は、米国自身も武力でこの問題を解決することを望んでいないことです。アメリカの利益を考えた戦略的立場から見れば、朝鮮半島の情勢にある程度の緊張が必要ですが、コントロールを失うことは望んでいません。ある程度緊張が続けば、米国は朝鮮半島に軍事的な存在を維持することができ、朝鮮問題を利用して韓国と日本を自国の『戦車』に縛りつけ、米国の利益のために働かせることができるためです。

 以上の点からアメリカは朝鮮に対し簡単には武力を行使することはできませんが、現在の情勢は確実に不安を与えています。韓国と朝鮮の間に軍事的な摩擦が起これば、あるいは朝鮮が原子力利用の方策を断固に堅持すれば、アメリカが朝鮮に軍事的な攻撃を与える可能性も排除できません。しかしこのような状態になれば当然東北アジア地域、アジア全体の安定に影響を及ぼすことになります。各方面は感情的にならず、対話を通して問題を解決することこそ、各方面の利益に合致する最も有効な方法です。

 国防大学戦略部の呂有生教授は以上のように語りました。(イツゴウ、吉野)

関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS