朝鮮のテレビ局は9日、朝鮮アジア太平洋平和委員会の報道官の発言として、「朝鮮半島の情勢は『熱核戦争』前夜にある。韓国駐在のすべての外国機構、企業、旅行者は避難・疎開の措置を講じるべきだ。導火線に一旦火がつけば直ちに全面戦争に拡大し、朝鮮は容赦なく報復する」と警告しました。
現在の緊迫した朝鮮半島情勢について、韓国、日本、米国は、緊急対応策を講じています。韓国の聯合参謀長官は訪米を延期し、日本の防衛大臣は、朝鮮ミサイルの破片が日本国内に落下するのを食い止めるよう、自衛隊に命じました。米国は、カリフォルニア州で実施する予定だった大陸間弾道弾の実験を先送りました。
これについて、中国共産党中央党校国際戦略研究所の張璉瑰教授は、「朝鮮が近いうち、ミサイルを発射する可能性は極めて大きい。一旦朝鮮がミサイルを発射すれば、米日韓が迎撃するだろう。これによって、朝鮮との軍事衝突が引き起こされる可能性がある」と懸念を示しました。
中国の王毅外相は6日夜、国連のパン・ギムン事務総長と電話会談し、「情勢がいかに変化しても、対話によって解決すべきだ。朝鮮半島の非核化を促し、半島の平和と安定を維持しなければならない。中国は玄関口で問題が起こるのは許さない」と、中国政府の立場を表明しました。
中国政府の立場について張教授は、「中国の姿勢はきわめて厳格なものだ。しかし、残念ながら中国の念願と勧告を関連各国は受け入れず、各自の定めた政策を推し進めている」としています。
朝鮮半島情勢は緊迫化が続き、戦争が勃発する可能性は排除できません。しかし、戦争は無意味な流血と犠牲をもたらすだけで、いかなるメリットもありません。冷静さと自制を保ち、平和交渉をすることこそ難問を解決する最良で唯一の方法です。(朱丹陽 大野)
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