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『刀見笑』:安藤政信主演の中国映画、3月17日から世界同時公開

2011-02-22 14:14:28     cri    


3月17日から世界同時公開 中国映画の最新作『刀見笑』

 中国の新鋭監督・烏爾善(Wuershan)の最新作『刀見笑(The Butcher, the Chef, and the Swordsman)』が3月17日から、中国本土と共に北米、大洋州、東南アジアなどで世界同時公開されることが分かりました。同作品は、カンフー映画の要素を取り入れた時代劇コメディで、主演は日本人俳優の安藤政信、中国の人気女優・張雨綺(キティ・チャン)、ベテラン俳優の游本昌(ユー・ベンチャン)。また、この作品は昨年『アバター』を手がけたアメリカの20世紀フォックスが配役から配給まで関わっているため、今までの中国映画を超える完成度の高い作品としても期待されています。


日本人俳優・安藤政信


中国の人気女優・張雨綺(キティ・チャン)


『瘋狂的石頭』で大ブレイクした寧浩(ニン・ハオ)監督がゲスト出演

 旧正月連休が終わって間もない3月は中国の映画市場で最も「不景気」な時期とされています。このような公開時期について、この作品のプロデューサー唐郗汝は「『刀見笑』はお正月映画といえるようなジャンルのものではない。なので、公開時期を特に気にしなかった。ストーリーにせよ、監督の手法にせよ、新しさを感じさせるものだから、きっといろいろな観客に楽しんでもらえるような作品だと思う」と自信をのぞかせました。

 CMなどを中心に活動してきた烏爾善(Wuershan)監督にとって、この作品は初めての劇場映画です。昨年のトロント国際映画祭と釜山(ぷさん)国際映画祭で初公開されましたが、奇想天外な撮り方で「新スタイルの中国カンフー(武侠)映画」として高い評判を受けています。中国時代劇版の「パルプ・フィクション」(米、1994年)になぞらえる人もいるそうです。

 『刀見笑』は作家・安昌河の小説『菜刀伝奇』が原作で、神秘的な力が秘められた包丁によって、次々と運命を変えられていく人々を描く奇抜なストーリーとなっています。神奈川県出身の日本人俳優・安藤政信は陳凱歌(チェン・カイコー)監督の『花の生涯〜梅蘭芳〜』(2009年)に続き、中国映画に出演したのは今回が2回目。映画の中で包丁の冴えを見せる安藤政信ですが、撮影開始1ヶ月前から中国で包丁捌きの猛特訓を受けていたそうです。

 【映画ファイル】

 タイトル:刀見笑(The Butcher, the Chef, and the Swordsman)

 監督:烏爾善(Wuershan)

 1972年生まれ、内蒙古自治区フフホト市出身、CMの監督として知られています。

 1988年から1992年まで中央美術学院付属中学校に在籍、1992年から1993年にかけて中央美術学院で油絵を学ぶことに。1994年から1998年まで北京電影学院で監督を専攻。そして、2000年には自らのスタジオ「523studio」を立ち上げました。

 CM作品には、家電製品・IT製品もあれば、ビールやカップ麺、キャンディーもありますが、公益広告もたくさん制作してきました。2004年に、脚本、監督とプロデューサーを1人で務めたショートムービー『肥皂劇』で、釜山国際映画祭の国際評論家賞とジュネーブ国際映画祭の最優秀監督賞を獲得しました。

 キャスト:安藤政信、張雨綺(キティ・チャン)、游本昌(ユー・ベンチャン)ほか

 ストーリー:豚肉屋の少三両が有名な芸者・寐娘に一目ぼれしてしまう。そんな少三両は、寐娘に会うために本気を出そうとするが、侠客の一刀仙にさんざんと馬鹿にされる。少三両は気落ちし自殺しようとするところで、ある不思議な包丁を手に入れる。包丁にはどんなに丈夫なものでも無造作に切れるという神秘的な力が秘められている。少三両はこの包丁で一刀仙を殺して雪辱を果たすのだが、思いもよらない運命が待ち受けている。

 一丁の包丁をめぐって、人々の運命が次々と変えられていく…(コオリ・ミン)

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