コメディーや時代アクションが年末年始の映画商戦を独占する中、昨年12月24日、ホラー映画『午夜心跳(Midnight Beating)』が封切られ、正月映画にホラーが初登場しました。「クリスマス効果」もあって公開3日目で興行収入1000万元を突破、中国産ホラー映画としては初の快挙となりました。
監督は、中日の映画交流にも携わっている張加貝(チャン・ジャーベイ)。これまで、『歌舞伎町案内人』(2003)や『さくらんぼ 母ときた道(原題:桜桃)」(2007)など、日本関連の映画を多く撮ってきましたが、ホラー映画は今回が初めてです。キャストは、香港の人気男優・任達華(サイモン・ヤム)と呉鎮宇(フランシス・ン)がW主演しており、これに先立って公開された3大注目作『狙った恋の落とし方2 (原題:非誠勿擾2)』(フォン・シャオガン監督)、『譲子弾飛』(チアン・ウェン監督)、『趙氏孤児』(チェン・カイコー監督)に負けない見所満載の作品となっています。
【見所①トップ俳優のホラー演技】
香港のアカデミー賞に当たる香港金像賞で最優秀主演男優賞に輝いた任達華(サイモン・ヤム)は、この作品で、いままでの「垢抜けた」役どころと打って変わり、「落ちぶれた」医師役に挑戦しています。本人曰く「今まで出演した中で最も怖い映画」ということで、「腰を抜かした」演技をたっぷり披露しているようです。
【見所②耳で恐怖が感じられる】
音響効果は、ホラー映画の大切な要素です。特殊な音楽を使って恐怖を味わわせる手法が多く用いられますが、この作品では、効果音や音楽をあまり使わずに、撮影時の現場のリアルな「音」をたくみに生かしています。臨場感のある「聞かせ方」で観客を恐怖の世界へ誘うという監督の手腕が光っています。
【見所③後味が怖い!台詞】
聞いただけでぞっとするような言葉が、さらに映画の恐怖感を増しています。「季節到了、別擋太平間的道(葬る季節がやってきた。ここは霊安室への道、邪魔だ!)」など印象的な台詞がたくさんあります。そんな台詞が聞こえるたびに、映画館中は戦慄の渦に取りこまれてしまいます。
【映画ファイル】
『午夜心跳』(2010)
英語題:Midnight Beating
公開日:2010年12月24日(中国大陸)
監督:張加貝(チャン・ジャーベイ)
キャスト:任達華(サイモン・ヤム)、呉鎮宇(フランシス・ン)ほか。
ストーリー:ある病院の病室で起きた変死事件に関係者が相次いで巻き込まれていく病院ホラー。
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