【映画レビュー】
『狙った恋の落とし方。2』:待望の新作が遂に解禁!ファンの反響は?!
お正月映画を中国に定着させた人物―フォン・シャオガン(馮小剛)監督の新作映画『狙った恋の落とし方。2(原題:非誠勿擾2)』がいよいよ今月22日深夜0時から「解禁」されました。今回の作品は2008年に中国で北海道ブームを生み出したモンスター映画『狙った恋の落とし方。(原題:非誠勿擾)』の続編として知られ、「フォン・シャンガン+グォ・ヨウ」の名コンビによる2年ぶりとなる新作ということから、公開される数ヶ月前から注目されています。さて、熱望していたファンが映画を鑑賞した後の感想はいかがだったでしょうか?!
【ストーリーについて】
「婚活」がテーマの前作に対して、今作のキーワードは「試婚(お試し婚)」。グォ・ヨウ演じる主人公は、相変わらずギャグ連発の秦奮。彼の台詞には、もちろん笑わせる「仕掛け」が少なくありません。また、フォン監督は今作でパロディーっぽい要素をより浸透させているので、コメディアンとして定評のあるこの名コンビの「色」がかなり強いでしょう。
ただ後半では、軽快感のあるラブコメディが一転して「愛、結婚生活、生と死」というテーマになり、悲劇的展開も見られました。前半と後半のギャップが気になった観客は多く、「ギャップが大きすぎて、後半はフォン監督のコメディらしくない暗い雰囲気だった」という声も上がっています。
【キャストについて】
観客を対象に実施したアンケート調査の結果によると、脇役として出た「スン・ホンレイ(孫紅雷)」の支持率がぬきんでて高いものでした。意外でした。
チェン・カイコー(陳凱歌)監督の『趙氏孤児』とチアン・ウェン(姜文)監督の『譲子弾飛』の2作品でグォ・ヨウは悲劇的な役どころに挑戦し、実力派ならではの演技を見せてくれました。『狙った恋の落とし方。2』は、グォ・ヨウにとって「原点回帰」の作品なので、彼も期待通りの演技を披露しました。一方で、続編の新人物として登場したスン・ホンレイの役は予想以上に存在感がありました。スン・ホンレイは、普段からクールなイメージが強いのですが、コメディアンとしての才能がこの作品で初めて認められたようです。また、ダンディなイメージで知られるリアオ・ファン(廖凡)もこの作品でギャップの大きい「オネエキャラ」に挑戦し、とても印象的な演技を披露しました。
【タイアップ広告について】
アンケートでは、「タイアップ広告が多すぎて、むかつく」という意見が8割を超えたことが分かりました。タイアップ広告とは、出演者が映画の中で使っている携帯やパソコンなど道具のロゴマークをアップで撮ったり、せりふに商品名をわざと入れたりと、企業が商品の宣伝効果を狙って映画の中にさりげなくCMを使うことです。近年の映画では、よく運用されている宣伝手法です。統計によると、『狙った恋の落とし方。2』には、約20本以上のタイアップ広告が使われているということです。関連商品は、衣食住に関わるものや交通手段、通信設備などにわたり、フォン監督映画の「常連さん」も少なくありません。
【観客の採点は?】
アンケートで、この作品に点数をつけてもらったところ、80点と答えた観客が90%に上りました。好評を受けていることは間違いありません。また、「前作は面白かった」「続編だから」など前作からの影響が目立ったようです。
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