「旭日陽剛:王旭(左)と劉剛(右)
大晦日の恒例番組「CCTV春節聯歓晩会」(通称:春晩)で注目を集めた出稼ぎ農民デュオ「旭日陽剛」がモデルとなる映画『白馬王子的春天』が間もなくクランクインすることが分かりました。同作品のプロデューサー東方駿は、「旭日陽剛」のメンバー劉剛(リウ・ガン)(29)と王旭(ワン・シュー)(44)も友情出演する可能性を示唆した上で、今までカバー曲を中心に歌手活動してきた「旭日陽剛」のために、この映画をイメージしたオリジナル曲を書き下ろすことも明らかにしました。これをきっかけに、2人は本格的なアーティストへの道を歩もうとしているかもしれません。
現在の中国映画を見れば、社会の急成長を反映する「商業的要素」が大半を占め、いわゆる「草の根スター」に注目した作品は極めて少ないといえるでしょう。話題沸騰中の「旭日陽剛」の活動について賛否両論がある中、制作側は全面的に彼らを支持する姿勢を見せています。東方駿は「彼らの経験からインスピレーションを受けた。夢を追いかけるためにちっぽけな勇気を持つ人々のために、映画を作りたい。この映画の主人公も劉剛(リウ・ガン)と王旭(ワン・シュー)と同様、音楽好きな2人の出稼ぎ農民、その名は"白馬"と"王子"。彼らのサクセスストーリーを描くと同時に、出稼ぎ農民という中国独特な社会問題も深く掘り下げている」と映画を企画した経緯を紹介しました。
「旭日陽剛」の友情出演について、東方駿は「映画では彼らに歌ってもらう予定だ。今は役のイメージに合わせて選曲しているところだが、数曲ほど候補が上がっている。もちろん、彼らは自分自身を演じるわけではなく、観客がびっくるするくらいの新しい役を用意した」と説明しました。また、監督の人選は未定だということです。
「旭日陽剛」は人気ロック歌手・汪峰(ワン・フォン)の曲「春天里」をカバーしたのがきっかけで、インターネットで爆発的な人気を集め、一気に全国的に有名になりました。しかし、このほど、彼らが大ブレークするきっかけとなったこの「春天里」の著作権をめぐって、オリジナルバージョンを歌った汪峰(ワン・フォン)ともめていたそうです。「旭日陽剛」はすでに自身のブログで謝罪声明を発表しましたが、新作映画はもちろん、この「春天里」騒動の今後の行方にも関心が高まっています。
汪峰(ワン・フォン)(真ん中)のライブで、騒動の引き金となった曲「春天里」を3人で熱唱
~東方駿について~
東方駿(ドンファンジュン)は中国四川省出身でマルチに活躍しているミュージシャン・監督。2006年、音楽作品『最凛冽的声音』や『東方駿』を発表。以降、新人歌手のアルバムの企画や映画の企画を手がけることに。ミュージックビデオの監督も務めていましたが、2007年、アンソニー・ウォン(黄秋生)とファン・ビンビン(範氷氷)主演映画『寄生人』にゲスト出演。2010年、映画『刀客外伝(Legend Of The Swordsman)』のプロデューサーを担当。
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