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「春晩」で大人気、出稼ぎ農民グループ「旭日陽剛」がネット投票で1位

2011-02-05 13:33:51     cri    


「CCTV春節聯歓晩会」のステージにて 「春天里」を熱唱する「旭日陽剛」の2人

 中国で「NHK紅白歌合戦」に当たる大晦日の恒例番組「CCTV春節聯歓晩会」(通称:春晩)が2月2日夜8時から翌1時まで5時間にわたって放送されました。中国で注目度が最も高い番組とあって、当日の出演者も話題となっています。番組終了後、インターネットで実施された「最人気番組」投票によりますと、「春晩」初登場の出稼ぎ農民デュオ「旭日陽剛」の曲「春天里」がトップに立ったということです。2位には「春晩」の常連・趙本山(ジャオ・ベンシャン)の小品(お笑いコント)「同桌的你」、3位には雑技「晃管」がそれぞれランクインしました。

 「旭日陽剛」は、ギターの劉剛(リウ・ガン)(29)とボーカルの王旭(ワン・シュー)(44)によって結成された男性デュオで、グループ名は2人の名前からそれぞれ一文字を取ったそうです。デビュー前に小遣い稼ぎのために北京の地下道などでストリート・ミュージシャンをやっていたことから、音楽ジャンルは日本の人気デュオ「ゆず」に似ているかもしれません。また、出稼ぎ農民出身ということもあり、中国全土で「草の根スター」と呼ばれています。


王旭(左)と劉剛(右)

 ~「旭日陽剛」とは~

 メンバーは河南省出身の王旭(ワン・シュー)と黒龍江省出身の劉剛(リウ・ガン)。

 劉剛(リウ・ガン)は軍隊に入隊した経験もありますが、2年間の兵役終了後、2002年に中国東北の黒龍江省から北京にやってきました。北京では、警備員、ボイラー、路上での行商、倉庫管理員、荷物運びなどアルバイトを転々とし…月給1000元(約1万2000円)で出稼ぎ生活を続けていました。そして、2005年に劉剛(リウ・ガン)は音楽好きの王旭(ワン・シュー)と北京の地下鉄復興門駅構内の地下道で出会いました。当時、王旭(ワン・シュー)は毎週末、地下道などでギター1本でストリートライブをやっていたそうです。歳は離れていても、大好きな音楽や同じような人生経験を語り合うことによって、デュオ結成が決まったということです。

 ~有名になったきっかけ~

 2人は人気ロック歌手・汪峰(ワン・フォン)の曲「春天里」をカバーしたことで、インターネットで爆発的な人気を集め、一気に全国的に有名になりました。「春晩」のステージで披露してくれたのも、彼らが大ブレークするきっかけとなったこの「春天里」。汪峰(ワン・フォン)のライブにゲストとして登場するほど、汪峰(ワン・フォン)本人にも絶賛されています。彼らの実体験にぴったりの歌詞と飾り気のない歌声は聴く人の心を鷲掴みにしました。そんな2人は遂に「春晩」を目指そうと考えるようになりました。「春晩」出場者を選出するためのオーディション番組「我要上春晩(仮:私は春晩に出たい)」でグランプリを獲得し、春晩出場を自らの手で勝ち取ったのです。

 ~人気の理由とは~

 「旭日陽剛」現象について、専門家たちもあいついで意見を発表しました。

 河南省社会発展研究所の牛蘇林氏は「中国の出稼ぎ農民の中にも、素質が高くよりよい生活を目指している人がいる。都会育ちの子と比べ、独特な人生を送っているため、彼らの歌には、やるせ無い思いや未来への憧れなどといった気持ちがより感情豊かに表現されている。他の歌手には出来ないことかもしれない」と分析しています。また、湖南省委員会の周強書記は「短い間に一気に爆発的な人気が出たのは、多くの人に共鳴を呼び起こしているからだ。実体験に基づいた見えない力こそ、人々を感動させる」と語りました。(コオリ・ミン)

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