『カンフーパンダ2』『トランスフォーマー3』『パイレーツ・オブ・カリビアン4』などハリウッドから人気シリーズの猛攻を受ける2011年の中国映画、どんな作品を持って打って出るか、関心が高まっているところです。名監督・チャン・イーモウ(張芸謀)やピーター・チャン(陳可辛)、ツイハーク(徐克)らが顔をそろえるほか、時代劇アクションが依然として大きなシェアを占めているようです。それでは、2011年公開予定の注目作を一挙にチェックしてみましょう。
~夏篇~
『建党偉業』:若手を大胆に抜擢
今年7月1日中国共産党建党90周年に合わせて上映される記念作品『建党偉業』。09年の中国建国60周年記念映画『建国大業』の姉妹編とも言われています。「オールスター」のキャスト陣で話題を呼んだ『建国大業』は、同年の興行収入でダントツ1位に立ちました。こ の『建党偉業』のキャスティングも当然のこと、注目されているところです。制作側によりますと、今回主要な役は120以上あり、いずれも中国の人気俳優を起用するということで、『建国大業』を超える超豪華な顔ぶれになりそうです。ストーリーの設定に応えて今作は若手俳優を多く起用しているのが特徴です。メイン・キャストの一部はすでに発表され、『山の郵便配達(原題:那山那人那狗)』でおなじみのリウ・イエ(劉燁)が毛沢東役、チェン・クン(陳坤)が周恩来役、ホァン・ジュエ(黄覚)が李達役を演じることが決まりました。また、昨年、『ラスト・コーション』騒動から"解禁"されたばかりのタン・ウェイ(湯唯)が毛沢東の初恋の恋人役にキャスティングされていることも話題となっています。
夏に公開される予定の他の注目作:
◎ルイス・クー(古天楽)、リウ・イーフェイ(劉亦菲)主演の『倩女幽魂』、怪奇ファンタジー名作のリメイクとして期待が高まっています。
◎『レッド・クリフ』と同様、『三国志』を脚色した作品『関雲長』、三国時代の名将軍・関羽の活躍ぶりを描く歴史大作、ドニー・イェン(甄子丹)、チアン・ウェン(姜文)らが出演。
◎話題作『画皮』でメガホンを撮った陳嘉上(ゴードン・チャン)の新作『画壁』、ダン・チャオ(鄧超)とスン・リー(孫儷)夫妻がそろって出演。
~秋篇~
『武侠』:中国カンフー映画の新境地を切り開く作品?!
秋に最も期待されているのは、『ラヴソング(原題:甜蜜蜜)』(1997)や『ウィンター・ソング(原題:如果・愛)』(2005)『ウォーロード/男たちの誓い(原題:投名状)』(2007)などの作品で知られるピーター・チャン(陳可辛)監督の最新作『武侠』。中国ではカンフー映画のことを『武侠映画』とも言います。「今時のカンフー映画は、CGをふんだんに使い、まるでSF映画になってしまう傾向がある」と中国カンフー映画へ懸念を見せるピーター・チャン(陳可辛)監督。カンフーへの新たな解釈を表現したいという想いから、この新作の制作に臨んだとか。
この作品では、カンフー映画でおなじみのドニー・イェン(甄子丹)のほか、アジア圏で活躍中の金城武を起用しています。ドニー・イェン(甄子丹)は今作で武術指導(殺陣)も兼任。また、昨年、『ラスト・コーション』騒動から"解禁"されたばかりの若手女優タン・ウェイ(湯唯)はドニー・イェン(甄子丹)の妻役で出演しており、初の母親役に挑戦しています。(コオリ・ミン)
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