15日と17日、日本のジャズミュージシャンの秋吉敏子さん(81歳)が率いる「TOSHIKO AKIYOSHI JAZZ ORCHESTRA featuring LEW TABACKIN 」が北京と上海で「華美の声」コンサートを開催しました。
秋吉敏子さんは1929年中国遼寧省生まれ。1946年に帰国するまで17年間中国で暮らしました。瀋陽音楽学院の楊孝毅先生の元で音楽の知識とピアノ演奏を習得し、世界的なミュージシャンになるための重要な基礎を築きました。帰国後、様々な舞台で活躍し、やがてジャズに強く興味を持つようになりました。50年代に渡米し、長年ニューヨークでジャズミュージシャンとして活躍し、多くのアメリカ人から多大な支持を得ました。
冉さんとルー・タバキンさんとの共演
今回の北京公演は世紀劇院で行われたもので、秋吉さんが数十年ぶりに故郷の中国に戻って行う、初めての北京コンサートです。秋吉敏子さんの夫であり、首席奏者でもあるフルートとサックス演奏家ルー・タバキンさん、映画や歌で活躍する著名な歌手である、娘のマンデイ・みちるさん、中国の二胡(胡弓の一種)演奏家の王頴さん、筝演奏家の範冉さん、太鼓演奏家の呉暁光さんらも共演しました。
代表作の「Long Yellow Road」が一曲目に演奏されました。80年代に鄧小平氏がアメリカで国連大会に出席したとき、開放されていく中国を見て、感無量で作った「After Mr.Teng」、ピアノの手ほどきをした楊孝毅先生への想いを込めた「My Teacher Mr.Yang」を披露しました。また中国の民謡「康定情歌」をジャズアレンジし、サックスと二胡、筝で演奏したほか、、計10曲を演奏しました。
トロンボーン担当のAndrew Hunterさんはアメリカ人ですが、中国語と日本語が得意で、演奏のほか、公演の日本語と中国語の通訳を担当しました。彼は「日本語から中国語に通訳するのは今回がはじめて。上海で2年間に滞在し、中国語を勉強した。これから上海で久しぶりの友人と会えるのを楽しみにしている。秋吉さんの楽団で演奏するのもはじめてだが、素晴らしい演奏ができた。音楽を通じて、人々の生活の悩みを解消できれば嬉しいと思う」と語りました。
筝の演奏を担当する範冉さんはルー・タバキンさんとの共演に、「事前にあまり練習できなかったので、ほとんど即興的に演奏した。音楽には国境がなく、西洋楽器と中国の伝統楽器がうまく結びつけられるのは秋吉さんのおかげだと思う」とその感動を話してくれました。
「北京でのコンサートがはじめてなので、皆さんが何を期待しているか分からない。中国でよく知られる民謡をジャズでアレンジしてみた。中国のミュージシャンと一緒に演奏して、みんなは一体感を感じてくれたのではないか。非常に反応が良かったので、大変嬉しかった」と秋吉さんは笑顔でコンサートの感想を述べました。(取材:傅穎 李陽 陳博 チェック:吉野)
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