北京は12月中旬に入り、いきなり真冬に成りました。日中の最高気温は氷点下となり、夜の最低気温は氷点下10度にまで下がります。こんな寒い夜、遠く故郷を離れた人々は、自分の故郷や肉親それに母が唄った子守唄などを、ふと思い出すこともあるかもしれませんね。

　子守唄は世界各地にそれぞれありますね。その音楽の特色は国や地域をよく現しますが、どれも母親の子供への深い愛を唄います。今回の中国メロディーは中国各地の子守唄と中国語バージョンの外国の子守唄を紹介しました。番組の中で紹介したのは中国東北地方の子守唄や満州族と蒙古族の子守唄それにオーストリアの作曲家・シューベルトが作った子守唄4曲でした。

1曲目　　草原の子守唄（蒙古族の子守唄）

　この曲はナルグスという蒙古族のバンドが蒙古族の民謡を元に作った子守唄で、曲は蒙古族の美しいメロディーで母の愛を歌っています。

　歌詞は

　眠れよ、よい子よ、

　母の懐は最も暖かい

　黒い夜は怖くないよ

　母がそばにいるよ

　眠れよ　よい子よ、

　暗闇は怖くないよ

　大きくなったら、

　命の中の暗い夜に直面するよ

2曲目　　子守唄（満州族）

　この曲は中国の有名な民謡歌手・雷佳さんが唄った満州族の子守唄です。中国の東北地方に住む満州族はその民謡の種類がとても豊富で、軽快なリズム と明るいメロディーが特徴的です。この子守唄の歌詞は非常にわかりやすく、旋律も優しく抑揚があり、この曲を聴いていると、まるで母の暖かい懐に戻るようです。

　雷佳さんの高く澄んだ透明感がある歌声は満州族民謡の特徴をうまく表現しました。特に、その心に響く独特の歌いまわしは多くの人を魅了しました。

　歌詞は

　狼が来た

　虎が来た

　わが子よ、怖くないわよ

　目を閉じて、眠れよ

　狼が逃げた

　虎が逃げた

　わが子よ、怖くないわよ

　母の懐に、眠れよ

3曲目　　子守唄（東北地方）

　この歌はもともと中国東北地方の民謡ですが、そのメロディーがとても優しく美しいことで、中国各地に広く親しまれました。私も子供の頃、母親がいつもこの曲を歌ってくれたことを覚えています。そして、今は、母になった私も自分の子供によくこの子守唄を歌います。世界各地の子守唄はおそらくこのように代々伝わっていくのでしょうね。では、民謡歌手・夢鴿さんが歌った東北地方の子守唄をお楽しみください。

　歌詞は

　月が出て、風もなく、

　木の葉が窓に掛り。

　我が子よ、ねんころりん、

　夢を見て眠れ。

　月は明るく、風も静か、

　揺り籠がゆっくり動いている。

　私のかわいい子よ、目を閉じて、

　眠れ、あの夢を見て眠れ。

4曲目　揺籃曲（シューベルト）

　この子守歌はオーストリアの作曲家フランツ・シューベルトが作ったもので、19世紀に創作されて以来、世界の多くの国の人々に愛され、クラシックの名曲と成りました。中国の有名な少年合唱団・雲雀合唱団が歌った中国語バージョーのこの曲はまるで人々をを心地よい夢の空間へと誘っていくようです。

　歌詞は

　ねむれねむれ　母の胸(むね)に

　ねむれねむれ　母の手に

　こころよき　歌声に

　むすばずや　楽しゆめ

　ねむれねむれ　母の胸に

　ねむれねむれ　母の手に

　あたたかき　その袖に

　つつまれて　ねむれよや

　ねむれねむれ　可愛いわが子

　一夜ねて　目覚めて見よ

　くれないの　ばらの花

　開くぞや　まくらべに

　ねむれねむれ　母の胸に

　一夜寝て　起きて見よ

　かおりよき　ゆきの花

　におうぞや　ゆりかごに

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〒100040　中国国際放送局日本語部「中国メロディー」係　

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