こんな蒙古草原に暮らす蒙古族の人々は昔から遊牧生活を送り、騎馬民族と呼ばれています。長い遊牧生活の中で豪放で剛毅な気概と同様、その民族音楽は高らかでよく響き渡ることで知られています。今回の中国メロディーは蒙古族の音楽を特集し、蒙古族の民謡と民族楽器・馬頭琴をご紹介いたします。番組の中でご紹介したのは「美麗的草原、我的家(美しい草原、我が家)」、「天鹅(白鳥)」、「辽阔的草原(草原)」、「ベンブライ」4曲でした。
1曲目 美麗的草原、我的家(美しい草原、我が家)
中国内蒙古民族歌舞団付属の蒙古族青年合唱団が歌ったこの歌は1970年代末に蒙古族民謡を元に創作されたもので、蒙古族の人々がふるさと・草原への愛情を語ります。
歌詞は
美しい草原、我が家
風はそよぎ草は一面花ざかり
色とりどりの蝶が舞い 全ての鳥は唄う
青みどりの水に夕焼けが映える
駿馬は色どられた雲のよう
牛や羊はこぼれ落ちた真珠のよう
羊を追う娘が高らかに唄う
愉快な歌声が大空に響く
2曲目 天鹅(白鳥)(馬頭琴)
馬頭琴は蒙古族の人々が大好きな民族楽器で、弦は馬の尾の毛で作られ、頭部には馬の頭が彫刻されているので、その名前が付けられました。馬頭琴のもの悲しい音色は儚げて蒙古族の人々の間で広く伝えられてきました。
この曲の冒頭部分では、馬頭琴が白鳥の鳴き声を聞かせ、ピアノやバイオリンが悲しげで美しい旋律を奏でます。その後、馬頭琴の音色が大空で舞う白鳥の姿を生き生きと描きます。この曲は蒙古族の人々の純粋な愛情への憧れを白鳥を通じて現しました。
3曲目 辽阔的草原(草原)
この歌は蒙古族の有名な民謡歌手・テデマが唄ったものです。
テデマは中国では誰もが知っている民謡歌手です。彼女は、1947年に蒙古族の牧畜民の家族として生まれ、両親は共に地元で有名な歌手です。彼女は幼いころからすでにその非凡な才能を見せ始め、1964年、17歳のテデマは新中国の第一期の少数民族学生として中国音楽学院に入学し、民族音楽を学び始めました。卒業した後、彼女は故郷に戻り、ずっと中国民族音楽の舞台で活躍しています。
この「辽阔的草原(草原)」という歌は恋に悩む娘の気持ちを唄っています。
歌詞は
広い草原があるが
草原の草むらには隠れた沼がある。
好きな人がいるが
あの人が何を考えているのか分からない。
4曲目 ベンブライ
この歌は蒙古族のアンダという男性グループが2008年国際民謡週間に披露したものです。
モンゴル語ではアンダは同盟を結ぶ兄弟を意味します。このアンダは内蒙古民族歌舞団の蒙古族歌手8人からなるグループです。2003年に結成されたアンダは情熱的な蒙古族の民謡と馬頭琴の演奏をうまく融合し、音楽界の高い評価を受けました。2006年にはCCTV中国中央テレビ局が主催する青年歌手コンクールで一等賞に輝きました。
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