3月下旬、北京はようやく春を迎えました。道端で桃の花や桜、迎春花などさまざまな美しい花が相次いで咲き始めましたね。また、北京植物園の桃の花の祭りや玉淵潭公園の桜祭りもまもなく開催されますね。美しい花の世界でうららかな春景色を楽しむことはなんと幸せでしょうか。そして私にとって家で美しい音楽を楽しむことは人生において最高の楽しみです。
さて、今回の中国メロディーは蒙古草原からのグループ・黒駿馬(黒い駿馬)が唄った歌を特集して、その美しいハーモニー、心に響く詞の世界と一緒に、蒙古族音楽の独特な魅力を楽しみましょう。
黒駿馬(黒い駿馬)は蒙古族のメンバー5人からなるグループです。このグループの5人の若者は共に蒙古族ですが、育った環境と個性がそれぞれ違うんです。
テノールを務めるアラトンブルレゴートさんは、普通の牧畜民の家で生まれましたが、子供時代に母親の優しい歌声を聞きながら過ごしたので、その優れた歌唱力が幼い頃から身につきました。
バリトンを担当するウレゴシラトさんは内蒙古農業大学の食品専門課程を卒業しましたが、音楽の魅力に引き込まれ、グループに参加したのです。
バスのシリンボリレさんは、その歌声で蒙古族の自由奔放な性格を充分に現しています。
また、馬頭琴の演奏を担当するオレゴロさんとシンセサイザー担当のシュレガさんもそれそれ、弦とキーを通じて、故郷・蒙古草原への愛を表しています。
こんな5人の若者は故郷と音楽への愛情で一つに繋がり、中国の音楽界に新しい風を吹き込んでいます。
黒い駿馬のメンバーは「私たちは草原の息子で、心の中に永遠に忘れられない故郷への思いと草原への捨て難い愛情を持っている。私たちは歌声で世界の人々に草原を知ってもらたい。将来の道のりがどれほど遠くても、生涯をかけて草原を讃える」と話しました。
一曲目 「天辺(空の果て)」
この曲は黒い駿馬が蒙古族の民謡を元にアレンジしたもので、私が個人的に大好きな一曲なんです。
冒頭部分、サックスのクラシックで、美しい音色は人々を広々とした蒙古草原へ誘い、続いて抑揚のある歌声が遠くから聞こえてきます。この曲を聴くと、心がゆったりしますね。
(歌詞)
空の果てに二つの星がある
それは僕が夢で見た瞳
僕は駿馬に乗って
遠くにあるその星を追いかける
二曲目 「嘎达梅林(ガダメーリン)」
この曲は黒い駿馬のデビュー曲です。これは内蒙古の草原を守ろうと闘った英雄・ガダメーリンをたたえる歌です。グループの高らかなハーモニーは英雄の豪邁な気概をうまく表現しました。その感情の溢れる歌声を通じて、蒙古草原・故郷への愛をしみじみ感じられますね。
三曲目 「故郷・ふるさと」
この曲はふるさとを離れる人々の蒼茫たる蒙古草原への思いを表していますが、その歌声から、もの寂しい気持ちに襲われますね。
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