9月10日は中国の教師節、教師の日です。毎年、この日には、中国各地はさまざまな祝賀イベントを行い、教師たちへの敬意を表します。中国だけでなく、世界の多くの国で教師節を祝う伝統があります。韓国では毎年5月15日の教師節に学生たちが先生たちにカーネーションを送ります。タイの教師節は1月16日で、この日に盛大な祝賀イベントを行い、定年退職の教師や新米の教師たちに花と賞状を捧げます。また、全国の小中学校もこの日は、お休みになります。

　さて、今回の中国メロディーは教師節に因んで中国の有名な音楽教育家・金鉄林さんと林耀基さんの弟子の音楽作品を特集します。番組の中でご紹介したのは「在希望的田野上（希望に溢れる野原で）」、「龍船調（ドラゴンボートソング）」、「アンダルシアのロマンス」、「チャイコフスキーのバイオリン協奏曲」4曲でした。

　金鉄霖さんは中国の有名な声楽家で、中国音楽学院の学長でもあります。金さんは、中国民謡の指導者として「伝説的」存在で、素質ある学生を一流の歌手に育て上げることで定評があります。1980年代、金鉄霖さんの指導の下、民謡歌手・彭麗媛が「希望に溢れる野原で」という歌で大ヒットし、金さんも中国音楽界で高い評価を得ました。その後、金さんの指導の下で宋祖英や張也、呉碧霞など多くの歌手が中国音楽界の代表的な歌手に成長しました。また、国際的な声楽コンクールでの受賞も果たしています。金さんはまるで中国音楽界の手品師のように歌手を育て、金鉄霖さんの弟子たちは中国民謡界の主力となりました。

　林耀基さんは中国の有名なバイオリニストで、音楽教育家です。林さんは1960年に中央音楽学院を卒業し、その後、モスクワチャイコフスキー音楽学院でバイオリン演奏と教育を専攻しました。帰国後、中央音楽学院の教師になって、音楽教育に携わります。

　長年にわたる音楽教育の実践を経て、林耀基教授は科学的な教育方法をまとめ、多くの素晴らしいバイオリ二ストを育て、中国バイオリン教育界の代表人物となりました。1980年から林耀基教授の弟子たちは世界規模のバイオリンコンクールで頭角を現し始め、さらに胡坤さんや柴亮さん、李伝韻さんなど弟子13人が国際コンクールで最優秀賞を受賞し、中国音楽界に林耀基教授の名を輝かしました。中国文化省と教育省は林さんの中国バイオリン教育事業への貢献を称えるため、彼に国家級特殊貢献専門家の称号を授与しました。

　1曲目　　在希望的田野上（希望に溢れる野原で）

　この歌は金鉄霖教授の弟子・彭麗媛の1980年代のヒット曲です。改革開放を象徴する歌として、 中国では誰もが知っている曲です。彭麗媛は中国では誰もが知っている国民的歌手で、芸能人好感度No１タレントにも何度も選ばれました。

　2曲目　　龍船調（ドラゴンボートソング）

　この歌は中国民謡の名曲で、金さんのもう一人の弟子・宋祖英の美しい歌声はこの湖北省民謡の魅力を生き生きと表現しました。宋祖英は中国南部の小さな町から来た少数民族の歌手です。1988年 に中国音楽学院に入学、彼女をスカウトした金教授に師事しました。わずか数年で中国の国民が最も好きな民謡歌手となりました。2008年の北京オリンピック閉会式では世界的テノール歌手のドミンゴとデュエットし、世界の音楽界で高く評価されました。ここ数年、宋祖英は中国民謡歌手の代表として、世界各地を訪れています。

　3曲目　　アンダルシアのロマンス　

　この曲はスペインのバイオリンの名曲で、林耀基さんの弟子・李伝韻さんが奏でたものです。

　4曲目　　チャイコフスキーバイオリン協奏曲　

　この曲は林耀基教授のお気に入りの教え子・陳曦さんが奏でるものです。

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　〒100040　中国国際放送局日本語部「中国メロディー」係　

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