会員登録

「奇秀甲南東」の武夷山

2009-04-16 11:45:53     cri    

 武夷山は中国の著名な観光地で、「奇秀甲南東」(甲南東の奇観)とも呼ばれます。福建省の武夷山市の南境付近には、漢代に存在した閩越国(前333年から前110年頃の国、途中秦により行政区分上、閩中郡とされていたこともある)の古城があり、五代南唐の時代は「崇山峻嶺、安楽祥和」に由来し、崇安と称され、中国の重要文化財に指定されています。

 中国の東南部にあるため、年間平均気温は17℃、降水量は1881mmで、年中常に春のように穏やかな気候のところです。そこに武夷山が江西省と福建省の境にまたがるように東北から西南方向に広がります。北は仙霞嶺山脈に、南は九連山に接しいます。武夷山脈の主峰は黄崗山(海抜2,158m)で、江西省鉛山県と福建省武夷山市の境界線上にあり、中国大陸東南部の最高峰です。

 黄崗山を中心にした武夷山風景区には砂れき岩でできた比較的低い丘陵や山が広がりますが、切り立った赤い崖や柱のような峰が多く、その間渓谷ともども「武夷仙境」と称えられてきました。

 ところで、世界遺産として、武夷山は独特の風景だけで広く称えられたのではありません。有名な「ウーロン茶」の産地でもあるのです。野生のチャノキが自生している土地であり、ここで採れる茶葉から作る「ウーロン茶」は香りと味が良いと評判で、特に岩に張り付くように育った茶葉は「武夷岩茶」と呼ばれ、最高級品です。

 また、武夷山には朱熹が講議を行ったとされる紫陽書院なども残っています。朱熹とは儒教の体系化を図った中興の祖であり、日本で知られる朱子学の創始者です。朱熹は武夷山の歴史の上で欠くことのできない存在となっています。

 この独特の景観、茶文化と儒教文化の3つを兼ね揃えた武夷山は1999年世界遺産に登録されました。(文:シュ コウ)

関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS