今年2月25日から、中国では銀行カードの決済手数料が引き下げられました。不動産や自動車、卸業者のほか、すべての業種の加盟店から受け取る手数料が引き下げられました。中でも飲食や娯楽などサービス業の引き下げ幅が最も大きかったということです。これは、個人消費を拡大させることによって内需を活性化させることを目的としています。
今日は、中国銀行カードの手数料の引き下げについてその前半をご紹介します。
中国で銀行カードで買い物するということは、金融機関が加盟店に提供している決済サービスの1つです。カード利用者は、手数料を支払いません。決済の手数料は、お店がカードの発行銀行と処理センター、加盟店管理会社の3社に支払います。そのうち、カードの発行銀行と処理センターへの支払いの割合は政府が定めていて、加盟店管理会社は政府の指導に照らし合わせ取り分を決めます。
しかし、これまで手数料の率が高いため、一部の店はカード利用者に手数料の支払いを求めたり、様々な口実をつけてカードの利用を断ったりすることがありました。
今回の手数料率の引き下げ案によりますと、飲食やホテル、娯楽、宝石、工芸美術品業者などへの徴収率は従来の2%から1.25%、雑貨や卸や、仲介サービス、観光業界などへの徴収率は従来の1%から0.78%、スーパーや水道と天然ガス、電気料金、ガソリンスタントと交通運輸部門などへの徴収率は0.38%まで下がります。公立病院や公立学校などへの徴収率は従来の0%のままです。
もちろん、今回の手数料の引き下げの、最大の受益者は加盟店です。
上海第一ヤオハンの最高財務責任者、李明は「手数料の徴収率が0.9%から0.78%に引き下げられると、1年間で関連費用二、三百万元(日本円でおよそ3000万円~4500万円)を節約することができます」と述べました。
関連統計によりますと、消費にあたる銀行間決済総額は21兆8000億元(316兆円)に達し、去年の同じ時期に比べて37%増加しました。
手数料の調整効果について、中国人民銀行支給局の樊爽文副局長は、「2013年の予測によると、加盟販売店が支出する手数料は100億元(1450兆円)以上減少します。手数料の引き下げにより、店はカードの支払いを受けやすくなり、カード利用者もより便利に買い物ができます。このため、消費の拡大にもプラスの影響を与えるでしょう」と述べました。
今日は、中国銀行カードの払い手数料の引き下げについてその前半をご紹介しました。
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