リスナーの皆さんがお聞いただいたのは、江西省宜春市上高県の伝統的な民族芸能・「上高道情」です。道情とは、楽器の伴奏に合わせた語り物です。約600年前、明の初期、竹筒を背負った視覚障害者数人がここに避難してきました。彼らは初めは生活のため、この道情を上演したと言われています。
うたがメインの上高道情は、方言を使い、韻を踏みとても優雅なものです。また、こわいろや各自の個性が表れる独白などをアドリブで入れるため、聞く人の心を魅了しています。
今日の番組は、現地で今も活躍している上高道情の視覚障害者の楽団についてご紹介します。
この楽団の人々は先輩と同じように、太鼓や二胡などを背負い、白い杖を持って一つ一つの村落を回ってきました。今まで、彼らは2万回を超えるステージをこなし、200万人あまりの人を楽しませてきました。
7人からなる楽団の団長・陳鎖生(58歳)は貧しい家庭に生まれ、2歳の時に病気で失明したと言います。14歳になった時、母親は彼が独自できるように何か勉強させようと思いました。しかし、その選択肢は占いと靴作り、上高道情の3つしかありませんでした。
その時、上高県の視覚障害者楽団は団員を募集しているのを知り、陳鎖生は上高道情を選びました。しかし、最初はかなり苦労しました。団員は、笛や二胡などすべての楽器の演奏方法を身につけなければなりませんでした。
陳鎖生は「寒い冬でも、外で練習しています。川のほとりや池のほとりに行き、寒さを感じないくらいまで熱心に練習しています。毎日、明るくなる前から練習に行っています」
上高道情のステージは村々行うのですが、橋から川に落ちたりする村にいくことは目の見えない団員にとって一番難しいことなのです。でも、団員らは村でのステージを中断しませんでした。
現地政府も近年、視覚障害者楽団の生活と演奏条件の改善に力を入れています。これまでの5年間、政府は6万元(日本円でおよそ100万円)の専用資金を投入し、楽団の楽器を新しくしました。2009年、上高道情が江西省の無形文化財に指定された後、政府は乗用車を楽団に提供しました。
上高県文化局の胡周文局長は「一人当たり800元の賃金を含む多くの実際な難題を解決しました」
今日は、今も活躍している視覚障害者の楽団についてご紹介しました。
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