中国の孟子は、「誠は天の道なり。誠を求めるのが人の道なり。」と諭しました。近代の作家である魯迅も、「誠は人の根本」と言っています。

　経歴詐称は謝罪、辞任、辞職など様々な結果をもたらします。学歴・経歴の詐称に対し、色々な意見がありますが、あなたはどう思いますか？先々週は世界中の学歴詐称についてその前半をご紹介しましたが、今日はその後半です。

　中国の「フリーター皇帝」と呼ばれる唐駿氏は自分の学歴詐称を認め、謝罪し世間もそれを受け入れました。しかし、アメリカインターネット検索大手ヤフーの前最高経営責任者（CEO）であるスコット・トンプソン氏の場合は、そんなに甘いものではありませんでした。トンプソン氏は会計学の学士号しか取得していませんが、略歴の中にコンピューター科学の学士号の取得も明記しています。社内調査で、トンプソン氏は、自ら学歴を詐称した訳ではない。2000年にインターネットに関する仕事を求める彼のためにヘッドハンティング会社がこの経歴を偽造したと話しました。

　今年5月初め、トンプソン氏の学歴詐称疑惑を受け、ヤフーは彼の辞任を発表しました。辞任理由の説明はありませんでしたが、世論はトンプソン氏が学歴詐称で払った代価だと思っています。

　ハンガリーでは、シュミット元大統領が盗作疑惑で辞任しています。彼はフェンシングの元選手で、1968年と1972年のオリンピックで2大会連続金メダルを獲得しています。政治的にも成功し、2010年、ハンガリーの大統領に当選しました。しかし、今年4月2日、1992年に書いた博士論文の盗作疑惑を受け、辞任すると表明、大学は調査の結果、遡って3月29日に彼の博士号を剥奪しました。

　2010年、パキスタンでも国会議員の学歴詐称問題が発生しました。全国各レベルの議会議員160人に及ぶものです。この数字はパキスタンの全議会議員の10%を超え、一部の政府要人も含まれています。政治家になるのに必要な学士の学歴を詐称したと訴えられています。

　パキスタンの人口は1億8000万人そのうち、約半分の人は学校に行ったことがなく、大学まで進学した人はごく僅かです。パキスタンのムシャラフ前大統領が議会議員と政府職員の質を向上させるため、2002年に政治要人はすべて必ず学士学位を持たなくてはならないという関連法案発表しました。これはその後、発覚した学歴詐称問題です。この学歴詐称は国民に強く非難されましたが、一部の議会議員は「卒業証明書はただの証明書で、意味がない」と認識しています。

　学歴に対して、インターネットを利用する多くの中国人は「学歴は能力のすべてを表しているわけではない。その人の人柄を重視すべきだ。特に、有名人たちは人々の手本としてより事実な人柄をもつべきだ」と考えています。