「売買されることがなければ、殺害もない」というショッキングな言葉の公共広告がこのほど、多数のチャンネルで放送されました。「国民の話題」、「メディア焦点」、「社会ホット」、「ホット週刊」などの週刊誌・雑誌はこのほど、中華料理の高級食材・フカヒレを食べるべきかやめるべきかという問題に注目しています。
フカヒレを食べることに反対するアメリカの野生動物保護団体・ワイルドエイドの報告書によりますと、ヒカフレの需要を満たすため、年間のサメ漁獲量は2600万尾から7300万尾までに増え、その人気から1キロのヒカフレの価格は700ドルまでに上昇しています。また、ヒカフレの売買にかかわる国と地域の数はすでに125を超えています。
この団体の責任者は「快速冷凍が出来なければ、サメの鮮度が落ち尿素がアンモニアに変わり臭いが発生する。遠洋漁業船にとって体が大きなサメを何尾も持って帰ることは難しいので、95%のサメは捨てられている」と紹介しました。
長い間、サメ保護の事業に従事している山東大学威海分校海洋学院の副院長王亜民氏は、
「サメのヒカフレは軟骨で、一切、営養はありません。国の利益から考えれば、毎年、巨額な資金を投じてヒカフレを輸入することは止めたほうがいい」と主張しています。その上で、「ヒカフレの消費はサメの漁獲量の増加をもたらすに違いありません。しかし、サメも魚の1種であるため、合理的に利用することもできる」と語っています。
このほど、北京で行われた「サメの持続可能な利用」に関する会議で、中国水産流通加工協会が関係の専門家を集めて、「中国サメ漁業白書」の出版を可決しました。この白書は国際的な非政府組織(NGO)のフカヒレを食べることへの避難に対し、サメ漁獲の現状を科学的かつ公正的で、事実を具体的にまとめ、持続可能な利用に建設な提案をする予定です。
サメは4億年も前に地球に現れた魚類で、1億年前にはすでに現在と同じような姿のサメがいたようです。恐竜よりも1億5000万年も前に出現していた古い生きた化石のサメは今も海の王者として存在します。多くの野生動物保護者は、強い意志で今日まで生存してきたサメを乱獲する権利がわれわれにはないと語っています。
多くの民間組織及び個人が「ヒカフレ消費の拒否」を呼びかけています。ある報道が発表した調査結果によりますと、料理人、美食家たちのすべては「ヒカフレには味がなく、特別な営養もない」と評価しています。
ヒカフレを食べるか、食べないか。この論争は、まだまだ結論がでそうにありません。しかし、1つ言えることは、我々一般人はこの論争により、野生動物の保護に関する知識や、認識が徐々に高まっていくということです。
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |