<話題四:中国トイレットの現状>
先ほどは首都北京のトイレットの一部の状況を紹介したが、中国全国では、トイレットの現状はどうなっているのか、調べた。
中国建設省の関連規定によると、都市部の繁華街では、300mから500mの範囲内に、公衆トイレを一つ設置すると要求される。その他の非繁華エリアでは、500mから800mの範囲内に、公衆トイレを一つ設置するということ。しかし、多くの都市、特に古い市街区では、この基準にはまだ達していないのは現状です。
ちなみに、日本では、トイレ設置の明確な基準はないが、東京都は、半径4~500メートル以内に必ず公衆トイレがあるという設置基準。高齢者の歩くスピードも考慮したうえで、十分以内にトイレにたどりつけるという数字。
トイレットの数は地理的な範囲と関わるだけではなく、人口にも関連性がある。建設省の統計では、2000年までに、中国国内の公衆トイレット総数は10万6471ヶ所。2000年から2002年までは急速に増加、2002年は11万836ヶ所に達した。2004年までに、1万人当たりの公衆トイレット保有量は、中部地区2.79ヶ所、中部地区3.73ヶ所、西部地区2.17ヶ所。全国範囲から見れば、1万人当たりのトイレット保有量は均衡を取れているという。東部沿海地区は生活レベルが高くい割に、人口密度も多いので、1万人当たりの公衆トイレットの保有数は西部地区とほぼ同じぐらいで、中部地区に負けてしまった。
<話題五:どこの公衆トイレをよく利用>
では、人々は普通、どこの公衆トイレをよく利用しているのか、環境省の『環境衛生工程』からの資料を調べた。それによると、人々が外出する場合、デパートや商業施設の公衆トイレをよく利用する人は57.3%(半数以上);ファーストフードなどの飲食店の公衆トイレをよく利用する人は42.9%(約4割);公園や観光スポットの公衆トイレを利用する人は40.6%(4割);町の中の公衆トイレをよく利用する人は33%(3割)、一番少ないということが分かった。
今、北京では、一番整備に取り組んでいるのは町中の公衆トイレ。24時間体制や管理人責任制など、いろんな管理方式が導入されている。これこそ、都市のインフラ施設の発展レベルを表す重要なポイントになると思う。
日本では、町の中の公衆トイレを簡単に見つからないような気がする。繁華街でない時はまず、公園を探す。団地の中の公園は、掃除が当番制私もやる。では、日本で外出の場合、トイレに行きたくなれば?最近ではコンビニが公衆トイレの代りとして使われることも多い。トイレが集客の役割を果たしている。車の通行が多い街道沿いのコンビニでは、トイレマークの看板を設置するか否かによって来店客数に違いがある。
<話題六:トイレット地図>
外出の場合、トイレット探しに悩んだり苦労したりする経験がありますか。昔、中国の高速道路では、休憩所が今ほど整備されておらず、長距離車に乗る場合、トイレットに行くのは大変苦労でした。特に、農村や田舎に行けば、男女を区別しない露天トイレさえあります。あれは本当にしんどいですよ。
実は、このほど、オーストラリアでは、トイレット地図が誕生した。都市の観光パンフレットに挟まれたこのチラシは、全国各地のトイレットの所在位置や使用時間を明らかにし、オーストラリア全国1万3千以上の公衆トイレの情報を詳しく紹介している。しかも、インターネットから無料ダウンロードできる。
北京にもこのようなトイレット地図があれば便利ですね。特に、地下鉄の場合、北京では、すべての地下鉄駅に公衆トイレットが設置していなかったし、一部構内の広い駅では、トイレはあるす隅っこに隠しているので、探すのは大変苦労ですよ。このようなトイレット地図があれば、便利ですね。
<話題七:豪華トイレの誕生>
また、もう一つ、いいことなのか、皮肉なことなのか、いま、中国では、一部の豪華トイレが誕生している。しかも「五つ星トイレ」とランクされ、名前も「トイレ」や「お手洗い」ではなく、"化妆间"「化粧室」と呼んでいる。一つの例:
南の広東省、広州南沙区にある「五つ星の化粧室」、建造費用は一般公衆トイレの2、3倍以上、エアコン付きで、中には綺麗な音楽が流れているし、さらに沢山のチューリップが植えられている。中に入ると、チューリップの香りが漂ってくる。この公衆トイレは「チューリップ化粧室」という名前で、まったく公衆トイレと思わぬ名前だ!
道の駅などの豪華トイレがあることも、集客のための新たな施設という視点が出てきている。都市のイメージアップを図るため、豪華トイレが続々誕生。ハード面の施設はいくら整備されても、ソフト面の管理や清掃は重要。
また、トイレは、災害時も、大きなポイントそうした視点も、今後必要になってくる。都市のもう一つの「顔」と言われる公衆トイレ、豪華かどうかは別として、清潔さを保ち、便利に利用すればありがたいですね。一方、利用者も管理者の清掃や労働を大切にし、公衆トイレの清潔を守る義務があると思います。(8月9日オンエア「イキイキ中国」より)
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