2011年、中国は世界一のドラマ大国になった。ドラマはテレビで見るほか、インターネットの普及によってネットで見る人も急増。中国の動画サイトの視聴率はものすごい勢いで伸びています。統計によると 2011年中国のインターネット動画サイトの利用者数は3.25億人で、総ネットユーザー数の63%が動画サイトを利用しているということです。インターネットテレビの普及によって、若者たちはネットでドラマを見ることに慣れた。広告を待つ必要もないし、自分の都合に合わせて気軽に見ることが出来る。
では、中国の若者はどの国のドラマが好きなのか。
韓国と答える方は多いだろう。韓流ブームの勢いは確かにすごかった。日本にいた頃もすごかったし、いまはKーPOPと言われ、歌手の皆さんが活躍してますけど、やっぱりそのきっかけはドラマが先だ。冬ソナブームは社会現象とまで言われた。中国でも、韓流は確かに大きなブレイクを巻き起こしたが、その勢いは2年前ほどではなかった。いま、中国でタイのドラマやスター、「タイ流」が密かにブームになりつつある。
2003年、中国中央テレビ局(CCTV)のドラマチャンネルでは、タイのドラマ「綺麗なお手伝いさん」がオンエアされた。翌年の2004年、マンゴーチャンネルの湖南テレビでは、「逃げるお姫様」がOAされた。その後、タイのドラマは徐々に中国人視聴者に受け入れられ、2009年、安徽テレビは「天使の争い」、「明日も君を愛する」、「キュービットのトリック」などなど、多くのタイドラマを一気に購入してオンエアした。
タイドラマは中国にどんどん進出し、勢力がますます拡大している。果たして「タイ流」は起こるのか。
韓国の整形美人に飽きちゃった。タイの女優さんや俳優さんにはハーフが多いし、目が大きくて、東南アジア人ならではのエキゾチックな顔をしている。それに太っている人はほとんどいないし、スタイルが綺麗。
タイのドラマは中国の各テレビ局でオンエアされたほか、大手動画サイトにも積極的に進出している。「愛の被告」、「お手伝いお姫様」、「二世の愛」などの恋愛ドラマの放映回数はなんと100万回を超えた。インターネットのドラマBBSでは、関連の議論や書き込みも大幅に増え、タイドラマの字幕組(ボランティアで字幕をつける人々)まで誕生した。一部の動画サイトでは、タイ国内で放映中のドラマも掲載され、しかも更新頻度は24時間以内。大ヒット中のアメリカドラマや韓国ドラマとほぼ変わらない。
タイトルだけ聞くと、なんか情熱的でロマンチックなお話のような気がする。恋愛ドラマは圧倒的に多い。異文化による新鮮感も注目を集めるポイント。
また、タイの大使館や領事館はタイドラマの中国進出に積極的に努力している。上海駐在のタイ領事館は中国版ツィッターのマイクロブログを開設し、タイのドラマや女優、俳優、歌手を定期的に紹介している。さらに、安徽テレビと連携し、2009年から2011年まで、安徽テレビはタイのドラマ13作品を購入してオンエア。テレビ局の関係者の話では、タイのドラマは韓流に取って代わる秘密兵器になりそうだという。
韓流も「冬のソナタ」から10年近く続いた。そろそろ飽きられる時点になる。では、タイのドラマ、いったいどんな魅力があるのか、引き続き迫ります。
このほど、中国のある大手動画サイトは、インターネットテレビをよく利用しているネットユーザーに「好きなドラマは?」というアンケート調査を行った。すると、日本、韓国、アメリカ、タイのテレビドラマを対象とした投票結果で、タイのドラマが8000票を獲得し、トップに輝いた。これに対し、日本と韓国のドラマの得票は合わせて2000票に過ぎないという。タイドラマに完敗した。残念!
また、タイの上海領事館はこのほど、マイクロブログを通じて「タイドラマの魅力」というアンケート調査を行った。ネットユーザーが選んだタイドラマの魅力には、次の内容が挙げられる。
1)青い空に白い雲、撮影現場がとても綺麗
2)女優さんがきれいで俳優さんはとてもハンサム(東洋人と西洋人のハーフが多い)目で楽しむドラマ
3)純愛ドラマが中心でとても感動的な物語が多い(タバコを吸うシーンが少ない)
4)ハッピーエンドが多い
5)10数話、せいぜい20話しかない。くどくて長い韓国ドラマより見やすい
ハーフの女優と俳優さんは本当に見ているだけでも幸せになる。彫りの深い顔立ちがいいです。10数話なら、気軽に見られる(ちょっとしたことで50話を突破する韓国ドラマを見るのは、本当に時間的と精神的な余裕が必要だ)。
★テレビ局にとっての魅力:
1)購入価格が安い。テレビ局の関係者の話では、タイドラマの海外放映価格は1話1万ドルから2、3万ドルまで。これに対し、韓国ドラマは1話数十万ドルもかかる。
2)審査の制限は緩和。タイドラマの文化的な背景は中国の伝統文化や歴史と、ほぼ衝突しない。韓国や日本のドラマに比べ、タイドラマの審査は簡単で速い。
テレビ局事情もだいぶ絡んでいたんですね。購入価格が安いというのは確かに大きな魅力ですよね。実は今回調べてみたら日本でもタイのドラマが放映されていて、はまっている人たちがいるそうです。韓国ドラマは本当に高い。しかも回数が多いため、テレビ局にとっては、購入コストは高すぎる。これに対し、タイドラマは回数が少ないし、値段も安い。視聴率も韓国ドラマに比べ悪くはない。しかもそれを上回る傾向にある。
★ネットユーザが選んだタイドラマの欠陥
1)ジャンルが少ない。恋愛ドラマに限られる。
2)人物関係が単純。ほとんどは恋愛中の三角関係を描いたものだ。新鮮感が過ぎると、飽きやすい。
★ネットユーザーの選んだ各国ドラマのキーワード
韓国ドラマ:主人公がよく見舞われる3大不幸:交通事故、ガン、実の親に見捨てられること
日本ドラマ:奮闘物語、職場恋愛、アニメ
アメリカドラマ:ヒーロー、幻想的、ちょっとわけの分からないユーモアさ
タイドラマ:恋人間の誤解、拉致事件、ベッドシーン
とにかく、映画やドラマはその国の文化や人々の暮らしを再現する重要な手段だ。外国のドラマを見ることはその国の文化や国情、人々の暮らしを理解する良い方法の一つで、特に、外国語版を見ることは、語学の勉強に最高だ!(7月12日オンエア「イキイキ中国」より)
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