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夏休み、「留守児童」にスポット

2012-06-28 09:37:49     cri    


























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 まもなく夏休み!生徒さんにとっては、待ち遠しいことでしょう。しかし中国では、一部の子供の夏休みは普段よりももっと寂しくなる。彼らは、農村部の留守児童。

 留守児童とは、両親が都市部へ出稼ぎに出かけて、祖父母や親戚からの世話で生活している農村部の子供のこと。これらの子供には親戚に頼れず、独りで暮らしている子もいる。子供時代は人の一生に大きな影響を与える。子供の頃に、親からの愛をちゃんと受けていなければ、大きくなってから、様々な心理問題が出てくる恐れがある。留守児童たち、親がそばにいないので、ちゃんとした食事が出来ないし、発育や体の成長にとても悪い。ちゃんと勉強せず、大人になってから就職が大変。また出稼ぎ労働者になるのか?技能がないなら、肉体労働しか出来ず、人生を変えることも出来ないだろう。

 <留守児童の原因>

 ★家族の貧困:

 ①親はやむを得ず、共に都市部へ出稼ぎに行く。

 ②農村部からの出稼ぎ労働者「農民工」と言う。知識が少ないため、ほとんど力仕事に従事する。勤務時間が長い割りに賃金が低い。子供を都市部に迎えて一緒に暮らすことは無理。子供の世話をする時間も金銭面の余裕もないようだ。

 ★社会の格差:

 ①戸籍問題。中国では「都市部」と「農村部」の所謂「二元体制」が実施されている。「義務教育は戸籍の所在地で受けるように」と規定されている。このため農村部の戸籍では都市部の学校に入学するなら、いろんな壁にぶつかる。都市部で出稼ぎ労働者の子供向けの小学校もあるが、数が少ないし、教育レベルも低い。

 個人レベルの問題ではないからこそ、国の取り組みが必要ですよね。国の政策も実施されているが、経済の成長スピードが速く格差社会の広がりに追いついていない状態。まだ文字が読めない人もいる。学習にもお金がかかる。負のスパイラルが続いている。

 2010年5月に発表された「農村部留守児童の家庭教育活動調査報告書」によると、2010年5月まで、中国農村部の留守児童は5800万人に達した。農村部児童の28.29%を占める。そのうち、14未満の子供は4000万人。留守児童のうち、32.9%の親は毎日子供に連絡する。39.8%は週に一回連絡する。21.2%は月に1回連絡する。4.9%は年に一回しか連絡せず、1.3%の親は1年中子供と連絡しないという。4割り以上の留守児童は常に孤独感を感じている。3割以上はある程度の心理問題に悩まされている。

 出稼ぎは仕方ないとしても、子どもとのコミュニケーションは親の責任ですね。親の声を聞くだけで安心する子どもが多いのに。年に一回しか連絡しないというのはひどいですね。子どもは親の言うことを聞かなくなります。

 <留守児童の心理問題>

 ① 無口、性格が暗い、子供なりの好奇心がない。人とのコミュニケーションに鈍感、無関心。

 ② 自信がない。自分のことが嫌い。勉強に対する熱意や意欲がない。

 ③ 孤独症や、うつ病に近い症状がある。

 ④ 親を恨む。他人を信じない。怒りやすい。

 同じ境遇の子たちや兄弟がいればまだ緩和されると思いますが、大人になればなるほど、問題は表面化してきて、結局人生をうまく渡ることができないんじゃないでしょうか。家庭の事情や社会問題によって現れた留守児童、彼らの傷ついている幼い心をどのように慰めれば良いのか、一曲の後、引き続き探ってみたいと思います。

 <留守児童の問題解決>

 親以外の大人のケアじゃないでしょうか。親ではなくとも誰かが自分のことに関心を寄せているとか、この状況が自分だけではないとわかれば深刻にならずに済むのでは?一部の地方では、政府主導の寄宿センター「留守児童ホーム」が設置された。専門の生活指導先生や育児係りがいて、留守児童たちは集団生活を送っている。一部の地方では、戸籍改革が行われ、出稼ぎ労働者の子供が都市部で教育を受けられるようになった。

 また、出稼ぎ労働者を沢山雇っている一部の企業は、夏休みを利用して、出稼ぎ労働者の子供を農村から都市へ迎えてている。社員アパートを用意して、子供たちが親のそばで夏休みを過ごさせるというキャンペーンがある。さらに、一部の社会団体は留守児童に無料のテレホンカードを提供し、毎日、親に10分間の無料電話をかけるという支援活動がある。

 経済構造の転換。一部の労働密集型産業は東の沿海部から中部や西部地区に移り、わざわざ遠くへ出稼ぎに行かなくても、実家の近くの工場に勤めることが出来る。出稼ぎ労働者が少なくなれば、留守児童も減るだろう。また、農業の収入が増えれば、実家で農作業に携わる人が増える。親が出稼ぎに行かなければ、子供も留守児童にはならないと思う。

 何といっても、この問題を解決するには、政府、社会、家庭の力が必要だ。ここ数年でこの留守児童の話題が取り上げられる数が多くなり関心が高まっているのは事実。子どもを大切にする中国。自分の子どもだけではなく、他人の子にも関心を持ってほしいと思います。また出稼ぎ労働者たちへの啓蒙も必要だと思います。いい情報を知らない人もたくさんいますから。

 まもなく夏休み。農村部の留守児童、普段は学校に通って先生やクラスメートがいるが、夏休みになると、学校は休み、寂しさをいっそう感じるだろう。これら留守児童の親に一言、呼びかけたい。子供を都市部に迎えて一週間、或いは2、3日でもいいから、遊園地や公園などを連れて行ってあげたり、遊んだりしてほしい。これをきっかけに、一年中働いている留守児童の親たちにも、ちょっと休んでほしい。皆、良い夏休みを!(6月28日オンエアの「イキイキ中国」より)

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