関西都市創造フォーラム
関西経済連合会と大阪商工会議所を筆頭とする日本の関西地方の経済団体が率いる「2012関西財界訪中団」が7月1日~9日にかけて中国を訪問し、北京、山東、遼寧各地で表敬訪問や交流をしたほか、環境や省エネ関連の視察や話し合いを行ないました。
関西経済界は、中日の国交正常化に先立つ1971年9月にも、早期の国交正常化を願って日本初の大型訪中代表団を派遣しました。こうした歴史があることから、両国の国交正常化40周年の今年、再び代表団を派遣したことが中国側に高く評価されています。
代表団一行は北京滞在中の7月3日に、中国最大の民間貿易団体である「中国国際貿易促進委員会」との共催で、「北京・関西 環境都市創造フォーラム」を開催し、これには中国全土から140人あまりの行政関係者、企業代表が参加ました。
フォーラムでは日本の企業代表者による最新技術の紹介の後、両国企業の協力に際してぶつかっている課題をどう乗り越えれば良いかをめぐり、中身の濃いパネルディスカッションが行なわれました。
■ 「経済界こそ、両国関係発展の推進力」
関西地区は日本政府の「新成長戦略」の下で、「関西イノベーション国際戦略総合特区」の指定を受け、現在、ライフサイエンス分野や新エネルギー分野への集中投資により、「イノベーション・プラットホーム」の構築に取り組んでいます。こういう動きとも関連し、また、中国が現在、進めている「資源節約型・環境友好型社会作り」とも絡める形で、省エネと環境に配慮した環境都市作りが今回の訪中のキーワードとフォーラムのテーマになっていました。
今回の訪中に寄せた期待について、訪問団の共同団長を務める関西経済連合会の森詳介会長は、7月3日開かれた「中国・関西 環境都市創造フォーラム」で、「日中関係のさらなる発展を確かなものとするため」、「これまで両国の先人たちが築いた絆を、一層強固なものにする」ことにあると話しました。また、第12次五カ年計画に基づいて「資源節約型・環境友好型社会」の実現に取り組んでいる現在の中国にとって、関西は「中国の発展の役に立てることは多く、環境・エネルギー分野において、強固な互恵的関係を築くことができる」と期待を寄せました。
一方、中国国際貿易促進委員会の于平副会長は、国交正常化40周年という節目の年の代表団の訪中に「極めて重要な意義がある」と高く評価し、「中日の関係発展の歴史が繰り返し証明しているように、日本の経済界こそ両国関係の回復、改善と発展を推し進める上での重要な力だ。両国の経済界の友人の皆さんが手を携え、両国の経済と貿易関係のさらなる発展に一層大きな貢献をしていただきたい」と話しました。
于副会長も両国の提携に大きなチャンスがあると楽観視しています。
「2015年までに中国の省エネ環境産業の総生産高は4兆5000億元に達する見込みだ。環境分野における中国の旺盛なニーズは、この分野における両国の協力に巨大な市場とビジネスチャンスを提供している。日本は省エネ環境分野で世界をリードする技術と豊富な経験を有しており、双方は短所を補い合い、相互利益を実現することができると思う。関西各界の皆様にぜひともご自身の優位性と特徴を生かしていただき、中国経済界の同業者と一緒に、中日の友好関係の更なる発展により大きな貢献をしていただくよう期待している」
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