会員登録

PM2.5にまつわる北京の青空作戦

2012-02-09 11:28:42     cri    

 さて、今年から、北京市の大気の質の評価基準に二酸化炭素や、二酸化硫黄、二酸化窒素、オゾン、PM10のほかに、PM2.5が新しく盛り込まれました。しかし、北京市はPM2.5へのモニタリングを実は2006年からすでに始めていたんです。

 1984年から、北京市は8ヵ所のモニタリングステーションで大気汚染のモニタリングをスタートしました。北京オリンピックの開催を控え、2000年以降、モニタリングステーションをいっそうに拡大し、27ヵ所に増やしました。そして、1999年から、大気汚染情況が毎日のように公開され、2001年からは、天気予報で大気質の発表が行われるようになりました。これまでモニタリングしたPM2.5のデータは主に大気汚染の研究用ということで、市民には公開していませんでした。市民に公開された大気汚染の情況はPM10を基準に基づいて測定したものです。でも今年からは、PM2.5のモニタリングの結果が正式に公開されています。

 先週木曜日から正式に公開されたPM2.5の日間平均濃度から見ると、良い日に1立方メートルの大気に僅か16マイクログラムのPM2.5しかないという非常に良い結果ですね。ところで、情報を公開するのも重要ですけど、何より大切なのは、大気汚染への対策です。環境保護機関の研究によりますと、いま、北京市のPM2.5の濃度のうち、60%は石炭のばい煙や車の排ガス、工業燃料の燃焼によるガスだそうです。そのほか、23%はほこり、17%は溶剤などの使用によるものだそうです。

 自動車の排ガスが主な汚染源になるっていうことですね。確かに、春節の連休中、みんな地方へ帰省したため、市内では車の数がぐっと減って、青空の日が多かったですね。いま、北京市の車は500万台を超えし、さらに毎日増えています。車の渋滞はすでに日常茶飯事です。北京や上海のような渋滞のひどい大都市では、車の排ガスの汚染は解決しがたい大きな難題でしょう。

 また、北京市の対策といえば、このほど開かれた北京市の今年の人民代表大会では、PM2.5の濃度を減らす8項目の措置が打ち出されました。老朽化がひどい自動車の淘汰や、車の排ガスの基準の引き上げ、大規模な植樹造林活動、石炭を使うボイラーの改造工事、ガスの普及、工業構造の調整などが挙げられます。また、今年の計画では、北京市の環状線、五環路と六環路の間に、1万3千ヘクタールの造林を実現するという目標が出されました。さらに、今後3年間、6万6千ヘクタールの緑化面積を増やすということですよ。

 経済発展と環境保護や大気汚染への防止、どちらも重要ですね。でも、人々の健康を考えると、やっぱり環境を優先すべきだと思います。いま、東京でのPM2.5の濃度基準はアジアで最も厳しく、1日に1立方メートル当たりのPM2.5は35マイクログラムを超えてはいけないと要求されています。これも政府や市民の長年の努力による結果ですね。日本やアメリカなどの先進国と比べ、中国の環境保護もまだ発展段階にあると言えますね。でも、政府も民間も環境保護や大気汚染への防止にもっと関心を寄せれば、青空の日がきっと多くなるでしょう。だって、きれいな空気を吸うことは生命を維持するための基本的な要求ですね。(「イキイキ中国」より02/09)


1 2
関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS