さあ、いよいよTOP3の発表に入ります。

　【第3位：無料の昼食】

　中国の諺には、「世上没有免費的午餐（世の中に無料の昼食はない）」という言い方があります。しかし今年、「無料の昼食」はホットな話題となりました。というのは、貧困地区の中小学生に無料の昼食を寄付するチャリティイベントのことですね。

　500人余りのジャーナリストが中国社会福祉教育基金と共に発足したこのチャリティイベントは貧困地区の中小学生に一食3元の昼食を寄付する活動です。これを受けて、全国範囲で「無料の昼食」キャンペーンが実施されました。

　民間のチャリティとして「無料の昼食」が誕生したことに続き、10月の国務院常務会議で、農村部の義務教育段階にある子どもに対する栄養改善計画が提出されました。中央財政が毎年160億元を拠出して、農村部で義務教育を受ける子どもに、1人当たり毎日3元の食事手当てを提供することが決まりました。国の未来を担っている子供たち、民間から政府まで幅広く関心を持ってほしいです。

　【第2位：控】

　今年、中国では、一年を表す漢字を選ぶイベントが初めて行われました。インターネットを通じて、いろいろな投票によって選ばれた今年一年の漢字は「控える」の「控」という字です。「控」は二つの意味があります。一つは「ハマる」という意味で、例えば、「微博控」は「ツィッターにハマッている」とか。でも、「控」が今年の漢字に選ばれた一番の理由はその本来の意味、つまり「コントロール」、「規制」という意味が深く関係しています。

　そういえば、確かに今年、物価の上昇が速くて、政府は物価を抑えるため、一連の措置を出しました。また、住宅価格の高騰を抑えるために「住宅購入規制令」を出しましたし、北京市では渋滞を緩和し車の数を抑えるため、「車の購入規制令」も実施されました。それから、年末に、エンタメ番組の調整策やコマーシャル放送の新しい規則が打ち出されましたね。いずれも「規制」に近い意味に受け止められますね。

　経済発展の急成長にある中国、複雑な国際環境に晒され、人々の考えを含めて、これまでになかった社会現象も、いろいろと現れています。政府が適時に調整しコントロールする必要が出てきました。しかし「規制」にしても、「調整」にしても、極端に走るのではなく、ある程度のバランスを守らなければなりませんね。中国の今年の漢字に選ばれた、「控」。今度もどのようにコントロールするのかが、大きな課題でもありますね。

　【第1位：WEIBO】

　WEIBOというのは、中国版ツィッターのミニブログの意味です。今年は本当に大ヒットしました。政府機関から、一般庶民まで、多くの人がミニブログのWEIBOを開設しました。人とのコミュニケーションがより自由で便利になっています。ちょっとした出来事があれば、みんなWEIBOで呟きます。このツールは脇役ではなくて、むしろ、いま、中国の都市生活者が情報を得る重要な手段となっています。

　ツィッターやミニブログの時代には、誰でも視聴者であり、誰でも発信者になれます。ちょっとしたことで大きな話題となりますし、新しい話題がどんどん現れて、情報の更新がかなり早いですね。

　ちなみに大人気のWEIBOですが、実は、こちら北京放送も自分のWEIBO、ミニブログを持っています。アドレスはWEIBO.COM/CRIJAPで、IDはCRI日本語頻道（CRI日本語チャンネル）です。番組の情報やオフィス内外のエピソードや裏話など常に大公開していますから、ぜひチェックしてご覧くださいね。来年放送の第35回紅白歌比べ・知恵比べでは、今年初めてミニブログで募集した、一般視聴者が出場します。どんなパフォーマンスを披露してくれるのか、楽しみですね。

　ということで、＜チャイナライフ都市生活キーワード2011＞第1位は中国版ツィッターのミニブログ「WEIBO」でした。さて、皆さんは、どのキーワードが一番印象に残りましたか。ぜひ感想などをお便りやメールでお寄せくださいね。来年も引き続きどうぞよろしくお願いします。また来年お会いしましょう！（終わり　「イキイキ中国」年末SPより）