【第7位:租客】
中国語の「~客」は日本語の「~族」に当たりますね。「租」はレンタルの意味です。「租客」とは、英語では、「Hire(ハイヤー)」、つまり、レンタルに頼る「レンタル族」のことです。今、地球の資源がますます乏しくなり、低炭素のライフスタイルが流行り出していて、レンタル族と呼ばれる若者たちが出てきました。彼らは、「個人所有」より「共有」を重視するという一族です。
でも、イメージ的には、中国人は面子のことが非常に重視しており、実際に物を使うより、ただただ「ほしい」という気持ちが強いようです。また、中国人の伝統的な考えでは、自分のものでなければ、安心して使えません。他人の者を借りるのは、面倒くさいし、万が一何か問題があったら、余計な心配もかかるし、気軽に使えないといういう意識がありますからね。ですから、中国では、「レンタル」という考え方はまだ浸透していないといえますし、この業界の発展もまだまだです。
実はいま、都市生活のコストが高騰し、社会人になったばかりの若者たち、レンタルを選ぶことは生活コストを節約するやむを得ない方法ですね。已む無くアパートや車を借りる人がどんどん増えたようです。そのほか、玩具や高級品のレンタルも好調に進んでいるみたいです。都市化の発展に伴い、今後レンタル族のが増えることは確実でしょう。
【第6位:民工荒】
「民工」と呼ばれるのは農村部から都市部へ出稼ぎに来る労働者のことです。中国では、「農民工」と言います。中国で13億の人口のうち、農民工は確か2億人ほどいるそうですね。中部や西部地区の開発につれ、もともと沿海部地区へ出稼ぎに行っていた農民工たちが故郷で仕事をすることを選んだため、沿海部の企業は労働力不足や求人難に陥ったんです。
これをきっかけに、農民工たちの待遇を改善してほしいですね。いま、中国の格差問題は世界の注目を集めています。同じ都市に暮らしても、生活の質やレベル、ぜんぜん違います。都市部出身の若者でさえ、両親や家族の支援がなければ、マイカーやマイホームを手に入れるのは難しくてまさに手の届かない高嶺の花なんですが、必死に働いている若い農民工たち、彼らにとって、都市生活に物質的な余裕はほとんどないですよね。
「民工荒」、労働力不足という現象を直視して、これら都市部で一番過酷な重労働をしている出稼ぎ者の待遇を改善するだけでなく、子供の教育や医療条件などの権益も確保されればと思います。
【第5位:宝くじ】
今年8月29日、賞金5億6500万元の中国史上最高額の宝くじが誕生したんです。このニュースに刺激を受けて、沢山の人が「一夜で億万長者になる」という夢に燃え、宝くじを買い求め、中国では宝くじが人々の注目を集めました。
中国大陸では、1987年から、宝くじの販売が始まりましたよね。宝くじ以外のギャンブルは禁止されていますので、人々の収入が増えたことで、宝くじを買う人もどんどん増えてきました。中国では全国統一の宝くじは福祉宝くじとスポーツ宝くじの二種類に分けられます。いずれも一枚2元で、購入費は安いということもあって、巨額の賞金目当てに、宝くじの購入を職業にしている人さえ現れました。宝くじを買うことを職業にするなんて、これこそ、かなりの賭けですね。しかし、実際にはこれらの人たちの多くは、現実を客観的に判断できなくなっているんですね。深刻な心の病に冒されているとも言えます。宝くじはあくまでも一つの娯楽ゲームです。宝くじを買うことはチャリティへの参加でもあります。生活の希望をすべてそれに賭けては絶対にいけませんね。
【第4位:小さな留学生】
ここ数年、中国では、大学受験を諦める高校生がどんどん増えています。しかも、いずれも成績が優秀で、家庭条件の良い学生です。エリートである彼らが国内での受験を諦めた理由は、海外留学を選んだからです。
中国では、このような留学ブームは高校生どころか、中学生にまで広がり、北京や上海のような大都市だけでなく、一部の地方都市にまで拡大していますね。厳しい就職難が続く中国では、大学を卒業しても理想の仕事に就くのは難しそうですね。海外留学の経験があれば、現地で就職しても、帰国しても、確かに就職のエリアが広がりますね。留学は確かに見聞を広める大切な体験ですが、幼い頃から恵まれた中国の一人っ子たち、小さな留学生としての異国生活、大丈夫なのか、ちょっと心配です。(つづく 「イキイキ中国」年末SPより)
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