この一年、中国人の都市生活に関するホットな話題を振り返りながら、<チャイナライフ都市生活キーワード2011>を発表していきましょう。
【第10位:うつ病】
都市生活者は多くのストレスやプレッシャーに晒されていますから、うつ病にかかる人は年々増えると見られています。しかも、調査によりますと、うつ病にかかるのは女性で、特にOLさんが多いようです。OLさんに見られる問題といえば以前紹介した「恐食族」もそうですね。職場の人間関係の煩わしさを避けたい。でも一人でランチをするのも嫌がり、会社で食事を食べない人のことですね。
このような恐食族は、自分に自信が持てず、コンプレックスがあるため、自分が他人からどのように見られているのかにこだわり、その度合いが大きくなり恐怖感を感じているのではないかと分析されています。これもうつ病になる兆しの一つと見られています。食卓での雑談は、楽しい話題はもちろんですが、時には互いに文句を言ったりして、職場のストレス発散につながります。社会人になるなら、いろんなことに慣れるまではちょっと辛抱して頑張らなくてはなりませんね。人とのコミュニケーションも自分の可能性を探る大切なルートの一つです。
【第9位:出世難】
これまで、就職難や結婚難など、いろいろ聞きましたが、出世難、特に貧しい家庭に生まれた子の出世難が今年中国のインターネットでホットな話題となりました。この話題の引き金となったのは北京大学のある統計でした。その統計によりますと、北京大学で農村部出身の学生は年々減少しているというものです。10年ほど前は学生の3割だったのが、今は1割にまで減少したということです。
都市部の学生は塾やセミナーなどに通ったりして、いろんな知識や能力を身につけていますから、学習の条件にしてもその効果にしても、農村部と都市部は比べ物にならないほどの差がありますね。中国の古い言葉に「知識は運命を変える」というのがありますが、現実では教育にも時間や投資が必要ですね。しかし実際には投資ができないことによって、運命を変える手段や能力、チャンスにすら恵まれないことになってしまいます。非常に残酷な現実とも言えますね。
都市部の子供は留学ブームに熱心で、エリート教育が進められる一方、農村部の義務教育ももっと充実させるべきですね。出身を問わず、みんなに平等な教育や雇用チャンスが与えられることを願います。
【第8位:過労死】
今年4月、上海のある外資系会計所に勤めていた25歳の女性が過労死しました。これを受けて、都市生活のストレスと「過労死」などの話題が注目を集めました。中国の新聞『工人日報』の調査では、いま、中国の大都市では、6割以上のホワイトカラーが過労の危機に瀕しているということです。仕事に専念してよく頑張るのはいいんですが、適度な休息も忘れてはなりません。人間は機械ではありませんから、よく休まないと、体のいろんな機能がうまく働かませんよ。
都市生活にはストレスが多くて、つねに体が緊張状態にあります。仕事のプレッシャーや生活コストの向上、また、人との付き合いの煩わしさ、現代人は多くの試練に晒されています。中国の古い言葉に、「体は革命の本金」っていうのがありますが、健康でなければ、すべてのことは泡と消えてしまいますよね。都市部で働いている皆さんには、ぜひオンとオフの時間のバランスを調整していただきたいと思います。(つづく 「イキイキ中国」年末SPより)
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