欧米の景気低迷の影響で、中国の今年上半期における海外からの観光客数は1%増にとどまりましたが、中国から海外へ行く観光客は19%も増加しました。国家旅游局の統計では2011年上半期における全国の観光収入は前年比18%増で1兆元(約12兆円)を突破。消費けん引の中心的存在となっているほか、産業構造の調整や経済モデル転換の大きな原動力となることが期待されています。
国慶節の大型連休は220万人が、観光で海外へ出かけることが予想されており、旅行先での消費総額は21億ドルに達するとみられています旅行先は韓国、台湾、香港、日本など中国に比較的近い国や地域のほか、オーストラリアも人気だそうです。台湾や香港を含む多くの中国周辺国と地域は、国慶節のビジネスチャンスを逃すまいと様々な方法で、中国人観光客という「金のなる木」の誘致を図りました。
中国に近い韓国は旅行先として以前から人気が高く、2日付の韓国・朝鮮日報紙によれば、今年この時期の中国人観光客はすでに7万人を超えているということです。韓国各地の高級品売り場は「中国人の独壇場」と地元紙が形容しています。この動きは韓国の小売業界の構造にまで影響し、特に服飾品市場では起死回生の契機と見ています。
日本の場合は、お台場にある商業施設は、国慶節に合わせ、中国人観光客誘致策として「国慶節銀聯抽選会」などの販促キャンペーンを実施しました。また、中国人観光客の来館の増加が見込まれる国慶節前後1週間を含めた期間は、中国人の館内サービススタッフを増員し、店舗からの中国語通訳依頼への対応など、ショップ内でのお買物サポート体制を強化致します。
一方、各地を訪れた観光客は去年同期よりほぼ2桁増えました。広州や南京の中山陵を訪れた観光客が去年より2倍ほど増えました。ほかの各地、例えば、九寨溝、北京、重慶、なども2桁の増加を実現しました。
ところで、インターネットでのあるアンケートによりますと、半分以上の人が家にこもることを選びました。第2位はいっぱい寝たら後で考えること。第3位は買い物、友達と会うこと。第4位は国内旅行でした。
中国の人口は元々多いのに、その割に観光施設などの整備がまだまだというところがありますから、メーデー、国慶節、旧正月などの連休を利用して観光をすると、どうしても少ない観光施設に集中しすぎます。ですから、どこへ行っても込んでいます。
それは中国での有給休暇制度がまだまだ完備されていないからだと想います。もし皆がそれぞれの休暇の日に出かけていれば、そんなに集中しなくてもすみます。
連休でたくさんお客が来れば一度に大きな利益が得られますが、同時に、交通、宿泊、食事、安全保障などのサービスも充実しないといけないです。
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